2022-01-01から1年間の記事一覧

日本全国でも珍しい?お湯を撒く!箱根・湯立獅子舞を見てきた

箱根仙石原に伝わる湯立獅子舞は、日本全国でも珍しい湯立の形式を持つ獅子舞だ。先日、国選択無形民俗文化財にも指定された。この神事の珍しさに着目しながら、先日取材させていただいたときの様子を振り返りたい。 湯立獅子舞の由来 箱根仙石原諏訪神社境…

7年に1度の大祭!獅子舞が大集結!飯田お練りまつりの盛り上がりの秘訣とは?

7年に1度というのは諏訪大社の例大祭との関わりがある。その希少性から祭りの盛り上がりは半端なく、コロナ禍であるにも関わらず、大勢の来客が見られた。基本的には目玉となるのが、獅子舞の練り歩きと門付けである。 実際に現地で獅子舞を見てきた。その様…

飯田はシシの霊地か!?獅子塚を巡りその信仰について考えた

飯田周辺にはなぜか「獅子塚」と名のつく古墳が多い。今回は伊那八幡駅から下車して、水佐代獅子塚古墳、羽場獅子塚古墳、御射山獅子塚古墳の3箇所を巡ってみた。これらは典型的な豪族のお墓のような気もするのだが、なぜ、「獅子塚」なのだろうか。日本全国…

獅子舞生息可能性都市~名古屋編~(基礎調査版)

名古屋といえば、日本全国の獅子舞界において非常に重要な場所である。 日本全国に獅子頭が量産されるきっかけを作った「名古屋型の獅子頭」が生まれた場所だからだ。寄木づくりで残材を有効活用して軽くて安価な獅子頭作りに成功した。それに加え、日本最古…

縦横無尽に駆け回る!会津の彼岸獅子を追ってきた

福島県会津若松市で行われる春を祝う獅子舞である「彼岸獅子」なるものを拝見してきた。 春のお彼岸と言えば先祖供養の意味があり、雪解けと生命の息吹、喜びを感じる季節であることは確かだ。 ただ、なぜこのお彼岸の七日間を中心として、この地域に獅子舞…

氷見市の獅子舞はなぜ盛ん?神社の数が影響?氷見獅子舞ミュージアムに行ってきた

氷見市はカンブリに代表される漁業、美味しいお米が食べられる場所などとして発展してきた。なぜこの地が日本全国でも有数の獅子舞の数を誇るようになったのか?その地域的な背景に迫って行きたい。そのような思いもあって、ひみ獅子舞ミュージアムに行って…

獅子舞講座を開催!2段構えでファンづくり、富山県・三ヶ錦町の獅子舞

富山県射水市の三ヶ獅子舞では、獅子舞の講座を開催されているという。なぜ獅子舞の練習に加えて獅子舞講座なるものが必要だったのか?開催することで地域にとってどのような良い事があるのか?三ヶ獅子舞保存会の宮川さんと宮司の宮城さんにお話を伺った。 …

富山県でとくに古い行道獅子!?小川寺の獅子舞を取材、その歴史的系譜を振り返る

◎日本における行道獅子の始まり 612年に百済の味摩之が伝えた伎楽が、無言で滑稽味を帯びた仮面劇として持ち込まれ、その一部に師子児が先導する形で、行道の獅子というものが存在していた。東大寺大仏殿の開眼式などで披露され、地方の大寺院にも伝えられた…

獅子舞生息可能性都市~札幌編~

都市空間に獅子舞は生息しうるか?を検証するプロジェクト。今回の舞台は札幌だ。 札幌天神山のアーティストインレジデンスに参加し、2月26日から3月5日までの滞在制作を実施してきた。 獅子舞の生息環境を確かめるには、獅子頭や胴体などの道具の材料をどの…

北海道十勝で開拓とアイヌについて考えた

2022年2月25~26日の日程で北海道の浦幌町と帯広市に滞在した。開拓民がどのような新しい文化をこれらの土地にもたらし、その土地に古くから根付いていたアイヌ文化とはどのような摩擦がおこったのかについて知りたくなった。これらについて考えることは、北…

城下町の獅子舞の特徴とは?石川県小松と大聖寺は似ている

小松市の曳山交流館みよっさに行ってきた。ここで、大聖寺と小松の共通点が明らかになるとともに、城下町の獅子舞の特徴として新しい側面が見えてきた。双方ともに城下町であり、大聖寺藩と加賀前田藩という土壌の違いはあれど、武家文化が花開いた点では同…

石川県加賀市で小学生向けに「獅子舞」の授業!

今日は石川県加賀市の小学校で3年生向けに、「獅子舞」をテーマとした、ふるさと学習の授業をさせていただきました。コロナで実施できるかハラハラドキドキでしたが、実現できてよかったです。 意外なことに「加賀市には獅子舞が5つくらいしかない」と思って…

【2022年1月】石川県加賀市 獅子舞取材 動橋町(追加)

2022年1月29日 14:00~ 動橋町 「いぶりば」というコミュニティスペースに伺ってきた。中に入ると、見えてきたのは子供用のグズ!ぐず焼き祭りに使われるもので、大人用はもっと大きいのだとか。やはり、動橋町といえばぐず焼きまつりが有名だよなと思いつつ…

【2022年1月】石川県加賀市 獅子舞取材 永井町

2022年1月27日19:00~, 29日10:00~ 永井町 「物的証拠がない中で、獅子舞の歴史を探る」 獅子舞の歴史について書かれている冊子を見せていただいた。永井町は現在、獅子舞を実施しておらず、獅子頭も現存していない。かつての獅子舞の姿を知る上で、非常に貴…

【2022年1月】石川県加賀市 獅子舞取材 別所町(追加)

2022年1月27日 11:00~ 別所町 「獅子舞を習い創作して、町を1つに」 別所町の獅子舞は新しい。漆器の町を1つにするために祭りを立ち上げ、その中で獅子舞も始まった。産業の結びつきの強い山中から獅子舞を習い、そのまま自分のものにするのでは無く、太鼓の…

【2022年1月】石川県加賀市 獅子舞取材 箱宮町(追加)

2022年1月26日 9:00~ 箱宮町 「朝は2時半から舞い始める、早起きの獅子舞」 獅子舞の朝は非常に早い。午前2時半から始める獅子舞があるとは思わなかった。地域の家一軒一軒を回るとき、いくら朝早くても、地域にとっては普通のことなのだ。むしろ、祭りでは…

【2022年1月】石川県加賀市 獅子舞取材 大新道(追加)

2022年1月25日 11:30~ 大聖寺大新道 「獅子舞が途絶えても獅子頭を拝む」 獅子舞はすでに65年前には途絶えている。しかし、獅子頭は加賀神明宮に大事に保管されており、毎年1月2日に拝むという風習がある。加賀市内で、このような風習を持つ地域を聞いたこと…

【2022年1月】石川県加賀市 獅子舞取材 大聖寺弓町(追加)

2022年1月23日 13:00~ 大聖寺弓町 「氏子が半々でも地域はまとまる」 大聖寺弓町の人々は、菅生神社と加賀神明宮で氏子が半々である。祭りの日が1日ずれているとか、どちらの祭りに参加すべきかなど、様々な話し合いがされてきた。その中でも神社の氏子が絡…

【2022年1月】石川県加賀市 獅子舞取材 七日市町(追加)

2022年1月22日 10:00~ 七日市町 庄地区区長会長・七日市町区長の塩崎健さん、庄地区を語る会の宝谷(ほうや)奨さんにお話を伺った。同行は吉野裕之さんと山口美幸さん。 「お座敷獅子の系譜を今に伝える獅子」 七日市町の獅子舞は、農業用水の繋がりで伝え…

【2022年1月】石川県加賀市 獅子舞取材 日谷町 直下町 曽宇町(追加)

2022年1月21日 13:00~ 日谷町 「町の中に2つの神社」 昔、日谷町には八幡神社と白山神社があった。しかし、いつしか、八幡神社が白山神社に吸収された。獅子舞は2つの神社を回っていたのが、1つの神社に属するようになった。白山神社だからか、雌獅子が代々…

【2022年1月】石川県加賀市 獅子舞取材 大聖寺上福田町(追加)

2022年1月20日 13:00~ 加賀市大聖寺上福田町 17歳から青年団に所属し10年以上獅子舞に携わったご経験のある横出さん(90歳)にお話を伺った。 由来 昭和20年代(おそらく1949年)に、下福田町の壁屋をしていた島崎三郎さんから獅子舞を習った。これは三谷地…

【2022年1月】石川県加賀市 獅子舞取材 大聖寺菅生(追加)

1月19日 13:00~ 石川県加賀市大聖寺菅生 「獅子舞伝播の中心的な町」 菅生の獅子舞は上手なことで知られていた。この地域を中心として、黒瀬町、鷹匠町、越前町など周辺の地域に獅子舞が伝わっていった。昔、菅生石部神社があったこともあり、地域の歴史も非…

【2022年1月】石川県加賀市 獅子舞取材 大聖寺瀬越町(追加)

2022年1月18日 19:00~ 石川県加賀市大聖寺瀬越町 竹の浦館の入船さんのお父さんにお話を伺った。同行は北嶋夏奈さん。 「お祭りの賑わいは北前船による経済基盤があるから」 瀬越町の獅子舞の特徴は何と言っても、3年に一度行われる大祭があることだ。獅子舞…