祭礼の原点を探る

20年に1度の歴史的大祭「御神木祭」長野県上松町

長野県上松町。木曽の山々に囲まれたこの地で、20年に1度のお祭り「御神木祭」を拝見した。2025年6月4日、ついに訪れることができた。長い年月に想いを馳せた。どうしようもないくらいに深い檜の森、ここから御神木が運ばれる。森から市街地へ、そして伊勢神…

神奈川県「蛇も蚊も祭り」から考える、邪を祓う手作り龍のこと

2025年6月1日、神奈川県横浜市鶴見区生麦の「蛇も蚊も祭り」を訪れた。そこに妙な名前と、藁蛇が練り歩くというから、どこか東京都大田区の水止祭や埼玉県鶴ヶ島の脚折雨乞などと似たような発想を感じる。何となくそのビジュアルと名前に惹かれて現地を訪れ…

チイキ、セカイ、ウチュウ、壮大な世界観を体現する、福井県若狭地域の王の舞。彌美神社にて

古代へと遡る奥深い信仰に誘われた気がした。僕は美しい浜のまち、福井県美浜に降り立った。もともと、氷見獅子の起源、もっと言えば北陸一帯に広がる天狗と棒振りが登場する獅子舞の起源を解き明かすことになるかもしれないという思いでこの地を訪れた。王…

富山県高岡市の地名「師子頭」の謎、富山県の獅子舞の古層

2025年5月3日、富山県井波から高岡行きのバスに乗って駅前に到着したのは12時前。ブラックラーメンを食べてから、久宗獅子舞工房さんのつてもあり、高岡獅子舞共演会に出店した。高岡の獅子舞はなぜこれほどまでに賑わいを見せるのか。駅前のウィングウィン…

大事な飼いキツネを神の国に送る「イオマンテ」の真意とは? 35年前の貴重映像とともに考えた

東京・東中野ポレポレで、2022年4月30日より、「チロンヌプカムイ イオマンテ」という映画の放映が始まり拝見してきた。北海道の大地で受け継がれてきた、イオマンテという幻の儀礼の映像が35年の時を経て公開されたのだ。これよりネタバレを含むので、興味…

7年目ごとに開催!御柱祭の様子は?コロナ後の祭りについて考える

7年目ごとに行われる長野県諏訪地方の御柱祭に行ってきた。1200年以上の歴史の中で、史上初めて御柱が人力ではなくトレーラーで運搬されるなど、新型コロナウイルスの影響での異例の開催となった。この歴史的な年に、御柱祭について振り返っておきたい。 諏…