2024年5月26日(日)、東京都渋谷区代々木囃子保存会を取材!今度、7月に渋谷区で開催するイベントに出演いただくこともあり、演舞の流れについて知っておくため、今回取材することにした。
金魚祭りとお囃子・獅子舞の位置付け
大正時代以前、金魚を買うお宅が地域に多かったなどの由来があり、代々木八幡宮の5月のお祭りを金魚祭りと呼ぶそうだ。このお祭りが始まるのが10時で、それよりも前に来て囃し立てこれから祭りが行われますよという合図のような感じで、お囃子と獅子舞が行われているようにも思われる。
演舞の様子
8時40分から開始されたお囃子。その後の獅子舞は幕の裏から出てくると、背筋をぐんと伸ばしたり引っ込めたり、左右に触れたりと動きがとても変化に富んでいて見応えがあると思った。そして、ボールを口に咥える仕草やおかめとひょっとこが大勢現れて眠っている獅子にちょっかいを出して、起こしてしまうと怒って、たまらず逃げていくようなシーンもあって、ユーモアにも富んでいた。やはり獅子舞が登場すると場の空気感が変わる。ポジティブなエネルギーをもたらしてくれる存在に思われた。約1時間の演奏・演舞となった。
代々木囃子の歴史
代々木囃子保存会。その歴史は江戸時代に始まったという。葛西囃子と神田囃子が栄えた事で、江戸の太神楽の基盤ができたことはよく知られているが、そこから伝えられた目黒囃子を源流として、この代々木囃子が生まれたようだ。代々木囃子保存会のホームページによれば、この江戸時代のお囃子文化の源流は田楽にあり、田楽が鎌倉時代に武家流にアレンジされて勇壮な5人で行うお囃子という形態の基盤ができたと考えられるという。長い歴史を経て相当な変化が加わったと思われるが、今でもその名残を伝えてくれる歴史あるお囃子だ。
お囃子を担う人々
男女年齢に関わらず他世代がここに所属し、活気があるように思えた。若い人に話を聞いてみたら、もともと祭りに関わりたくてホームページを発見して問い合わせて、練習に通うようになったという。全く知り合いがいなくても問い合わせをして、団体に所属する流れが、できているのがすごい。