獅子頭制作11日目

本日は茨城県石岡市獅子頭づくり11日目。僕の進みが遅すぎて、職人さんが持って帰って進めてくださった獅子頭を受け取った。めちゃくちゃ素晴らしい造形!そして、たくさんの隙間を埋め、かさ増ししたオガコの跡が。

本日のミッションは鼻と口との間の造形を彫ること。そして歯の下書きをすることだった。

鼻と口の間な造形は、波打つような形を作っていくのだが、左右対称を目指さねばならない。その角度と彫る位置が難しい。ガリガリと木目に沿わないで彫ってしまったところを修復しようとすると削りすぎてしまう、という繰り返しだ。

角ばったノミは方向によって、凸側と凹側があって、前者を上に向けて彫ると彫りが深くなる。逆に後者を上に向けて彫ると彫りが浅くなる。そういう基本的なことを11日目にしてやっと気づく。というか、教えてもらって気づいた。ノミの凸凹と小刀と、それらの使い分けを状況に応じてクルクルと変えていくのは、いまだにベストなやり方がよくわからないし、獅子頭をどう向けてどこを足で押さえてどういう方向で掘るのもわからない。これは教わってもわかる感覚でもないから、難しいものだ。

最後に、歯の部分の下書きをした。師匠に獅子は歯が16本だと教えてもらった。4×4=16だからとのこと。語呂合わせだ。石岡市の土橋の獅子舞はここら辺で超有名だが、前歯が9本で奇数になるとのこと。つまり全ての本数は16本ではなく18本ということになる。なるほど、そういう特殊な本数の獅子頭もあるようだ。なかなかに奥が深いものだ。