【2024年12月】石川県加賀市 獅子舞取材 中代町(追加)

石川県加賀市中代町の獅子舞を取材した。以前、獅子頭の撮影と取材をさせていただいたが、それから日にちが経ってちょうど祭りの日にかぶる形で加賀市に滞在する予定ができたので、今回取材する流れとなった。中代町の獅子舞を観るのは、これが初めてである。

中代町には農村の獅子舞が継承されており、獅子2人、太鼓2人という構成である。獅子の蚊帳に入る人は後ろの人は蚊帳の中に頭を入れずに外に出した状態で舞う。これは獅子の行動をどこか操っているようにも見えたし、一人獅子になる瞬間もある伊勢大神楽の形態をも想像させるような舞いだ。ただし、その動き自体は大聖寺の獅子舞に近く、太鼓はオオバエとコバエが存在する。

獅子舞は朝7時20分に町内の白山神社から始まり、その白山神社内の分社でも舞ってから、恵照寺と中代公民館でも行われた。ここまでの約1時間を取材した。ここからは町周りなどがあるようだが、午前中に終了するらしい。この日は「ニンブ」と呼ばれる町内清掃と同じ日に行われたため、公民館前では数多くの地域住民に見守られながらも獅子舞が展開された。公民館横の建物に仁王像やドラえもんが描かれていたのはなんかシュールで面白かった。絵が上手い方がこの小屋を使っているらしい。

高校生から25歳までが獅子舞の担い手になる。ただ現在は人手不足ということで、26歳の人もいて「名誉団長」と呼ばれている。それにしても総じて若い担い手によって受け継がれていることがわかった。演舞では時折、獅子にお酒を飲ませる仕草が見られた。また、太鼓を2本の棒に吊るして運んだりする姿が見られ、この運び方は珍しいと感じた。