スラバヤ ジャカルタ 夜行列車の記録。安いのに、めっちゃ快適!?旅人奮闘記

2023年10月22日、僕はスラバヤから日本へ帰国しようとしたが、飛行機が直前予約になってしまったために、高値になってしまっていることを知った。そこで、価格が半額程度で日本に帰れるジャカルタから日本の成田空港への飛行機をとった。しかし、スラバヤからジャカルタまでの移動をどうしようか、と思い悩んだ。どうやら夜行列車が走っているようである。やはり、どローカルを体感してみたい。

そこで、価格が一番安い2700円程度の夜行列車を選択した。新幹線のような列車も走っているのだが、1万円近くする。しかも新幹線は8時間で行くのに対して、鈍行列車は10 時間なので、あまり変わらないじゃんと思った。そこで、21:45スラバヤ PASARTURI駅に向かった。

そこまでが大変だった。まず駅がエアコンなしのむしむし状態で、列車到着を待たねばならない。自販機の水を買おうとしたが、基本水が倍の値段になっていて、しかも自販機はお釣りが出ないので、前の人の引き出せなかったお金の残額が残ったままだ。僕は幸運なことにぴったりのお金があったので、お釣りなしで他人のお金を使うことなく買えたが、そうでない人も多かったことだろう。ただ水を買おうと思ったものの、容量が半分なことにお金を入れてから気づいてしまったので、貧乏性にもココナッツジュースを買ってしまった。そして、のちに他の場所で水を買い直した。水を買うのも一苦労である。

基本は全席指定なので、ネット予約していく場合も多いらしく、僕はネット予約コンビニ払いで、当日向かった。チャックイン方式で、予約番号と券を引き替えて、券を改札の人にバーコードで読み取ってもらって入場した。

ホームは人でみっちりと賑わっていた。ウォーターサーバーが設置されていて、列車の乗客は全員水が無料で汲めるのがすごいと思った。さっき水買ったばかりなのに...と思いながら、ウォーターサーバーを横目に列車の到着を待った。

そして、列車が来た。乗り込んでみると、なかなかに綺麗である。一番ランクが低い列車なのに、きちんと小さいテーブルが付いているし、充電もできる。これは快適である。椅子の角度の調整もできるし、クッション性だ。これは良い。新幹線じゃなくても満足だ。

謎な点が2つ。まずはなぜか映画が放映されているが、音量が夜行仕様でほとんど聞こえなくて、しかも画面が小さいので、見ている人が一人もいない。それでも放映されているのは少し賑やかし程度にというわけであろうか。そういえば、乗客が出発してすぐが大音量でYoutubeを見ている人もいたし、どこか騒がしいのが当たり前なのだろう。ただし、途中から消灯して、そこしの読書灯程度の明かりになってから、かなり静かになったように思われる。

それから謎だったことの2点目は座席のシートが全て進行方向と逆なのである。おそらくジャカルタからスラバヤに向かう時には進行方向に向いているはずだが、スラバヤからジャカルタに向かう時には逆方向に進むようになっている。体が後ろに向かうようにして、電車が進行していくもんだから、日本の列車は座席方向転換が柔軟だよなということに気がつく。たぶん、インドネシア人はそのような細かいことは考えていないだろう。

車窓から見る景色はどこかだだっ広い田園風景が多くて、僕はずっと都市景観ばかり見てきたことに気がつく。インドネシアの大部分、広大な大地はこのように遠くまで見渡せるような構造をしていて、その多くは田畑に覆われているということだ。

それから、ジャカルタのPASAR SENEN駅に着いたのは、徒弟時間を15分ほど過ぎた朝の8:30頃だった。とても気持ちよく眠れた夜行列車の旅だった。これだったら何回でも乗りたいと思った。やばいくらいに苦しい旅路になるかと思っていたが、意外と快適だった列車旅であった。