ヒラヤマちべっとのコンセプトは、今まで「子供を核として地域が繋がる」にしていた。イベントは基本的に子供をメインターゲットにしたものを受け入れるというスタンスだ。このコンセプトを昨年12月に掲げて以来、色々な気づきがあった。
まず、よかったこととしては、
子供とだったら話しやすいという人が多く、場にあたたかみが出たことだ。広めのターゲット設定をしたイベントにおいては、若い人でもベテランでも子供とだったら話しやすく、場にとけこむ手助けをしてくれる。また、子供が大半のイベントでは、場所としての活気が生まれていた。
一方で、このようなこともあった。
イベントの参加者に他の子供のイベントもあるんですよ!と紹介して、横のつながりの創出も狙ったが、大きく人の流れは変わらなかった。
基本的には、子供のイベントを誰が主催するのか?によって参加者がついてくるということがわかった。
学生が主催する子ども食堂、塾の先生が主催する寺子屋、ママさんが主催する
工作のワークショップ、それぞれがそれぞれの仲間を連れてきて、その繋がりでイベントが成り立っている。やはり、その方が参加者としては安心するし、どういう人がいるかわかっているので参加しやすいのかもしれない。あるいは、自分の関心のあるテーマにピンポイントなところに、無理なく参加するという方が満足度も高いのかもしれない。
また、このようなこともあった。
子供以外を対象としたこんなイベントを開催したいんです!と企画を持ち込んでくださる方もいた。地域をフィールドとした時、さまざまな課題意識やこんなのあったらいいなという想いが存在することに気づいた。
それであれば、老若男女問わず、地域から出てきた声に応えていく場として活用していくのも良いかもしれない。自然豊かで、温かみのあるアットフォームな雰囲気と、昔ながらの伝統工法の作りをしている場としての特性に人が寄ってきて、地域の拠り所となっていくのがいいのだろう。それが、コミュニティをデザインするということで、場としてのメッセージ性を少し抑えていくことも必要なのかもしれない。
つまり、イベントごとの人の多様性や寛容性を目指すよりも、場としての多様性や寛容性を目指した方が、地域にとってより良い場づくりになる感じがする。
社会的にも、都市と比べたときの過疎地とかがわかりやすいように、自分にとって一番身近な地域において課題は山積していて、どう解決していくのかが求められているように思える。または、課題を掘り過ぎてもキリがないから、これやりたい!これ面白い!という風にやりたいことを実現する場も求められている。そうやって、地域という最小単位で人の幸せが最適化していくのが良いのかもしれない。中央集権とは対極にある地域のコミュニティにおいて、人の幸せについて模索していきたい。
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築150年の古民家「ヒラヤマちべっと」
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