世田谷の空き家活用ワークショップに参加して、とても勉強になった話。

このワークショップに参加してきた。(1/13日時点)

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 世田谷もおもろいワークショップやってるな!ということで、あわよくば、次のプロジェクトに繋げたいという期待を胸に参加してみた。流れは以下のようであった。

 

①街歩き(9:30〜10:30)

地図を片手に、駒場東大前駅から、近代農業発祥の地「駒場野公園」を抜け、対象物件や公共施設(町会会館・地区会館など)を周り、池ノ上駅までの1時間ほどのコースだ。閑静な住宅街が大半で、建築的にはクリエイティブというよりは機能性が重視された建物が多く、住民同士の交流はとても少ない地域という印象だった。ただし、池ノ上駅周辺は、下北沢に近いため、商売っ気があり土地もやや安価なため、今後発展しそうな雰囲気を感じた。また、住宅の空間設計がおしゃれで、空間に対する要求が高く、ハードを担う建築家とも相性が良い街であり、僕のようなソフトを担う人は、ハードの人々との連携がより必要な街だと感じた。

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②講師の方々から(12:30〜14:00)

エリアリノベーションを得意とする内藤さんからのお話で印象的だったのはパブリックマインドのことだ。空き家は増えるばかりで地域が衰退していく中で、みんなが残したい!というパブリックマインドが集中するところを優先的に活用していく政策だ。これは、コンパクトシティの議論とも繋がるのかなと感じた。

また、もう終わる寸前の街を復活させたいときに、廃業になったお店の外観に行ってみたい店の絵を描きまくったところ、話題になったシアトルの事例は、リセットして挑むまちづくりの面白い例だと感じた。

また、建築を得意とする門脇さんからのお話で印象的だったのは、昔は駅に近いエリアはネットでいうSEOに強いイメージでアクセサビリティが高かったが、今は駅から遠く離れたところでも、SNSの発達などでコアなファンに支えられるところが存在し、遠く山口から世田谷に通う人もいるところがあるという。具体的には、カードゲーム大会が開かれる唯一のカフェなど。これは、とても僕の今手がけているヒラヤマちべっとのプロジェクトと同じ考えで共感した。

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③ワークショップ&中間報告(14:00〜18:00)

グループごと、講師の主導のもとで、議論を交わし、対象物件の活用案を考えることをゴールとして話し合いが行われた。

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【ワークショップでの議論】

僕が参加した班の議論について。

個人的に、世田谷といえば、芸能人がウロウロしていて、ベンツとか超高級車を乗り回しているイメージだ。地域に空き家を開く際に、地域活動に関心ある層がどれだけいるのか、というのは興味があった。

実際には、下北沢や三軒茶屋など便利でおしゃれな下町感ある街並みが揃い、満ち足りてそうな世田谷ではあるが、課題もあるという。それは、40代の層が住みやすく、やや若者層を取り込めていないという点、または、趣味嗜好性が似通った人が集まりそうな点から、単一民族的な街並みになっているということである。もっと多様性を受け入れる寛容さを作っていけたら、この街並みは変わるんじゃないか、もっと住み良い街になるのではないか、という議論になった。具体的なプランは、来週に持ち越しという形。

 

【プランをまとめる技術】

様々な意見を持ったグループの参加者をどうまとめるかという点について、僕らの班のファシリテーターの建築家・門脇さんはとても上手にされていたのでフローをまとめる。

 

雑談含む自己紹介(5分)×6人

それぞれが持っている問題意識や感じたこと(10分)×6人

話した内容をフセンでまとめる(5分)

分類分けをする(1分)

プランニング(20分)

・マチの特性

・コンセプト

・場の特性

・ターゲット

・プラン内容

 

これをみたらまず感じるのは、プランニングの時間が非常に短いこと。それぞれの問題意識や感じていることを自由に話して引き出す時間を1時間半とって、まとめるのは約1/4以下の時間でまとめきったということだ。

(これに関しての効用は、この人類学者の方のブログにも書かれていました。

https://aco-tokyo.com/journal/thinking/157/)

 

プランニングやマネタイズを意識すると、まず内容が硬くなる。

それは一切考えずに、たっぷりと対話に時間をかけ、ラストの30分で対話で多く出てきた「寛容性」を上手く拾い上げ、コンセプト設定する。あとは、役割分担して、発表を仕上げるということだ。しかも、発表の形式はなんと今回、「掛け軸」を使った。目を引く差別化できるデザインとはこのことだ!

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今回は、あくまでも中間報告。

来週の最終プレゼンが楽しみだ!

 

#空き家#場づくり#コミュニティ#遊び場#起業#シェアハウス#イベントスペース#コミュニティデザイン#交流#ワークショップ
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〒191-0055
東京都日野市西平山4丁目18-12
築150年の古民家「ヒラヤマちべっと」
(連絡先:info.kiteminka@gmail.com)

colish.net

 

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<稲村行真プロフィール>

1994年生まれ、千葉県出身。
中央大学法学部卒。学生起業経験あり。大学生時代に、100軒以上の日本の伝統的な古民家を訪れ取材して、卒業論文にまとめた。卒論のテーマは「古民家の価値について」。
東京から石川までの約450kmを2週間かけて徒歩で移動し、道中30軒以上の古民家を取材した「古民家冒険project」で、NHKテレビ「おはよう日本」等のメディアに掲載。
2017年4月から、東京都日野市の築150年の古民家を活用して、コミュニティハウスを運営。子どもを核として地域がつながるシェアハウスとイベントスペースを運営している。この活動により、交流ある暮らしの場をデザインしている。