【東京-石川500km徒歩】8日目 長野県中野市~新潟県上越市(42km)

 こんにちは、呼吸をするくらい当たり前に淡々と歩いているイナムラです。8日目の今日は、奇跡的な出会いと、3年ぶりの再会という2つの出会いに恵まれました。

 

 自然の中を歩く

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ゲストハウスかのかのオーナーに手を振り、中野市を後にしたのが早朝6:00ごろ。近くの祠に手を合わせて徒歩の旅は今日もスタートした。

 

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空は少しずつ明るくなり始めた。あたり一面に広がるのは、果樹園。その先に黒姫山などの山々が大地を見守る。

 

 

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清々しい朝の風景。

自然と人間の共生。

 

毎日眺めながらのんびりと生きていたい。

家族を大事にして、広い心で満たしたい。

 

都会の暮らしは攻撃的で忙しないけど、此処にくれば人間の本当にかけがいのない大事のものを教えてくれるんだ。

 

少し寒いくらいがちょうどいい。 

多少孤独を感じられる方が回りの人を大事にできる。

 

 大きな古民家を買ってリノベーションして、おしゃれな拠点をつくってたまには気心の知れた友人を招待してお酒を飲んで語らいたい。

 

長野県中野市で出会った方々を思い起こしながら、広い自然を目の前にして紡がれた大事な言葉たち。

 

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ブドウ畑を横目に、いただいたブドウやビスコを頬張りながら歩いた。なんて、自分は欲深いのだ。でも、欲深さがなければやり遂げられないこともある。常にハングリーだからこそ、体にエネルギーが湧いて来る。

 

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突如現れたトーテムを思わせる顔面が僕を睨む。さては、見透かされたのか?

 

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あたり一面に点在するカカシ。どこを向いているのだろう、何を目指すのだろう、君たちは。

 

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少し歩いたところに突如現れたお寺、その名も「大聖寺」。この名前を一目見た時、僕は声を上げたくなるほどに驚いた。「大聖寺」って、今回の徒歩の旅のゴール地点の地名じゃん。1週間到着が早いよ...。

 

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この大聖寺の隣がおやき屋さんだった。入って見ると、それはそれは優しそうな店主のおじいさんとお客さんのおばちゃんと話をしていた。

 

おばちゃん「法事だから、多く買っていくね!」

おじいさん「何個いる?」

おばちゃん「じゃあ、30個くらいかな」

おじいさん「いつもありがとうね。安くしとくから。」

 

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おやきは、野沢菜とあんことナスの3種類があった。おじいちゃんは、丁寧にシールをパッケージに貼っていた。少し間が空いたので、2人に話しかけてみた。そしたらなんと、このお客さんのおばちゃんが、この「大聖寺」のオーナーさんだった。

 

僕「これから石川県加賀市大聖寺まで歩いて行くんですよ。」

おばちゃん「え!(ものすごく驚いて)これも何かのご縁ですね。」

僕「せっかくだから、大聖寺の前で記念写真を撮りましょう。」

 

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空は、真っ青の晴天。太陽は高く高く昇り、日差しは強すぎるくらいに強い。この大聖寺のおばちゃんがとあるエピソードを教えてくれた。

 

話は戦国時代に遡る。織田信長の家臣・佐久間盛政は初代の金沢城主となり、弟の安政がこの大聖寺がある地を治める初代飯山藩主となったという。それから、北陸地方とこの長野県飯山市一帯は縁が生まれ、一向宗の僧侶が行き来するなどの交流が生まれたそうだ。

 

もっと個人的に調べてみると、様々なことが明らかになった。僕が徒歩の旅で近くを通った長野県の長沼城、これから近くを通る富山城や増山城は全て、佐久間の血筋が統治していたようである。なんとも不思議な縁で胸がいっぱいになった。

 

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それから、徒歩の旅は徐々にのどかな田園地帯を進んで行く。赤い屋根が多いというのも、石川県加賀市との共通点としてとらえて良い気がする。

 

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道はどんどん山奥へと進んで行く。あたりは深い森に覆われ、自分の妄想はどんどん膨らんで行く。これから僕はどこへと進んで行くのだろう、この徒歩の旅の真の意味は何なのだろう。

 

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昔この辺りを浄土真宗の開祖・親鸞が歩いて布教していたようである。やはり、一向一揆が盛んだった北陸地方との縁は、この浄土真宗によって生まれていたと言うこともできるだろう。

 

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道中、山奥過ぎたので、なかなか食事処がなかった。かろうじて、蕎麦屋が3軒あったので、一番雰囲気が良さそうなこのお店に入ってみた。

 

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昨日食べたお蕎麦と全く同じで、値段は高めで量は少なかった。でも、自分の欲の深さにうんざりとしてきていると感じていた今日この頃だったので、これも美味しく食べられた。人、食べ物、自然、毎日の全ての出会いに感謝だ。

 

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蕎麦屋を後にして、歩いていると突然100円コーナーの無人直売所が現れた。閑散としており、野菜がほんの少しごろんと置いてあった。

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画鋲に刺さった張り紙が横にあった。

 

あなたは、金も払わずに持って行きますね

食べる時、何も感じませんか?

心病くないですか?

これが逆だったらどうですか

お金を払わないで持って行く人、よく考えてください。

 

お金を払わないのはいけないことだが、この張り紙があることは正しいことなのだろうか?僕はこの張り紙を見て、少し心が痛んだ。

 

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ひたすらに、夕暮れの道を歩いた、歩いた、歩き続けた。何もないと感じるのは心の問題だろう。何かあるのだが、それをとらえられていないという弱さは否めない。しかし、その何もないところがまた心を穏やかに豊かにしてくれるのである。ああ、寒くて何もなく澄み切った世界の端っこで、自然を眺めていたい。ふとそう思った。

 

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いい水、いい緑、いい空気。思いっきり書かれると、なんかホッとして笑えてくる。ああ、ここは山に囲まれた田んぼばっかりの田舎なんだ。素敵な田舎なんだよ。

 

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夕暮れ時、もう日が暮れる。

今日はとある古民家にお邪魔する。

北折さんという方のお宅である。

 

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古民家中の古民家!という古き良きお家を新潟県上越市内でたくさん所有しておられる。僕は3年前に卒業論文作成の時に「日本全国古民家巡り旅」というものを行なったのだが、その時に初めてお会いした方だ。今回は3年ぶりで会うのは2回目である。

 

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相変わらず、お元気であった。民家という雑誌に自分の古民家とその活動が掲載されたのを見せてくれた。グリーンパル高原荘や、ランプの里たなかといった宿泊施設などを持っているそうだ。

 

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ピザと、とろっとろのカレーライスをいただいた。山奥の静かな豊かな古民家のコミュニティで食べる食事は格別に美味しかった。ビールも本当に格別だった。これからは、ブルーベリー農園やカフェなどを作る計画もあるんだとか。今日は古民家ジャズ喫茶になる予定の家に泊まらせてもらった。

 

旅しているうちに、自分にとって本当の幸せについて気が付いてきた。それは、僕の周りにいる人が楽しく生き、自分も楽しく生き、欲張らずに、長い目で関係を作っていけることが大事で、そこには、自然も必要で.......。さて僕はどこに向かうのだろうか。この度の中で引き続きしっかりと価値観を整理しようと改めて感じた。

 

【本日のルート】

東京ー石川 徒歩の旅

8日目

長野県中野市から新潟県上越市

(古民家喫茶だだん)

42km

64191歩

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【お知らせ】

石川県加賀市へのゴールについて

9月14日(土) 11:00

場所:FUZON KAGA Cafe and Studio(石川県加賀市大聖寺魚町21)

内容:ゴールテープを貼っていただき、地域の方や運営メンバーなどが見守る中でゴールして、徒歩の旅を完了。稲村が感謝の言葉を述べる。

 

石川県加賀市での徒歩の旅報告会について

9月14日(土) 12:00~13:00

場所:タビト學舎(石川県加賀市大聖寺荒町43番地)

人数:30名程度を想定

内容:ゴール後にタビト學舎の教室に移動して会場準備。稲村が道中での出来事や出会いを報告し、旅の振り返りを行う。時間は1時間で、この模様はライブ配信も行う。

 

【東京ー石川500km徒歩の旅(第2弾)について】

2017年6月に行なった東京から石川までの徒歩の旅、第2弾を行います。今回はコースを変えて、北陸新幹線沿いのルート約500kmを、8月31日〜9月14日までの2週間で歩きます。前回の旅はこちら

今回のテーマは、加賀人探し旅。東京23区(東大赤門加賀藩邸跡)から石川県加賀市までの道中、石川県加賀市出身者の人を探して話を聞き、その出会いと気づきを到着先の加賀市で報告するという企画です。この旅を通して、地域の魅力を再発見しようと考えています。

また、この旅には石川県加賀市には全く関係のない約30名のクリエイターがデザイン制作に関わったり、一緒に歩いてくれたりする予定です。旅がより面白くなりそうで、ワクワクしています。

 

 

 







 

【東京-石川500km徒歩】7日目 長野県長野市~長野県中野市(26km)

こんにちは、イナムラです。本日は、休息日。歩く距離は26kmと少なめにして、長野県中野市で町巡りを楽しむことにした。

 

充実した出会い多き1日だった

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朝の千曲川は雲と山に囲まれており、とても美しい。

 

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清々しい気持ちで橋を渡る。

 

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 途中、サッポロビールの農園があった。

 

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歩いていると、サイダーなどの炭酸が欲しくなる時がある。サントリーのサイダーを飲んでみる。ジュワジュワジュワと疲れがとれる感じがする。さて、今日は休息日。ゆるゆる楽しむことにする。

 

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犬村くんのぬいどりをした。

 

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それから少し歩くと、「郷土の玩具」と書かれた可愛らしいマスクがお似合いのおばちゃんに出会う。東京から石川まで歩くことを話すと、「果樹園巡りでもしてるのかい?面白いね」などと言われる。加賀他人探し旅について改めて話しておいた。

 

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長野県に入ってからというもの、この鳥形のかかし(?)を付けている田んぼをよく見かける。あまりにもよく見かけるので、この鳥が見える風景は長野らしい風景だと脳内変換している気がする。

 

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それから、りんご園にも立ち寄った。とにかくリンゴの種類が豊富そうだし、こういう所こそ地域の方の話をたくさん聞けるチャンス。

 

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お店の方にオススメのリンゴを聞いてみると、「シナノリップ」が最近できた品種で美味しいという。1個200円で買えた。他にもたくさんリンゴを持たせてくれた。

 

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徒歩の旅の話をすると、ぜひお店を訪れてくれた人の名簿に名前を書いていってね!という。ここは、徒歩の旅のグッズチームの遠田さんが作ってくれた「加賀」「犬村」のハンコを使う時。自分の名前とともに、徒歩の旅について知ってもらうため、ハンコを押すようにしている。

 

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最後に、お茶まで出しておもてなしをしてくれたりんご園の方に感謝!犬村くんとともに写真を撮らせてもらった。

 

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それから再び田園地帯を進む。今日は、美術館のミュージアムショップのアルバイトで一緒だった工藤さんのご実家が、長野県中野市にあるので、そこに訪問する。

 

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まずは、そば処「郷土(ごうと)」で工藤さんのお母様のみーちゃんと、中野市観光センターのゆみさんと合流。名物の蕎麦と笹寿司をいただくことになっている。中に入って一目見るなり、「日焼けしてるねー!」と言われ、確かに最近猛暑続きでいつの間にか焼けたかもと思う。

 

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出てきたご馳走が本当に美味しそう...!長野県中野市の名物のお蕎麦だ。天ぷらやら、ネギやらきゅうりやら、彩り豊かで、こんな食べ物が食べられることにものすごく感激した。

 

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こちらは笹寿司。なんとご飯の上にくるみが少しまぶしてあって、ご飯のフワフワ感とギャップのあるくるみのカリカリ感がすごく美味しかった。

 

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笹寿司の食べ方を教えてもらった。笹を持ちながら、めくるようにして、ご飯を口に持っていくのが正しい食べ方なんだよと教えてもらった。このように食べ方まで教えてくれるのは、きちんと味わえそうで嬉しい。

 

f:id:ina-tabi:20190909174042j:plain「郷土(ごうど)」の前で、みーちゃんと写真を撮らせてもらった。素敵なお食事どころを紹介していただき、とてもありがたい。ここから、中野市内を回らせていただき、中野市の魅力を再発見!していくこととする。

 

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こちらが、十三崖という名所で、河川や地滑りで堆積した扇状地夜間瀬川が侵食したという2段階の自然現象によってできた地形なんだとか。チョウゲンボウという鳥の繁殖地にもなっているようだ。日本の田舎の風景が広がる中で、ここだけ異国感もあり、とても印象的な場所だ。

 

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中野市といえばやっぱり、果樹が有名な場所。そこで、たかやしろワイナリーに連れていっていただいた。ここは町の小さなワイナリーだが、地域の人同士でチームを組んで、ワインの生産販売を行なっているようだ。

 

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ワイナリーの方に詳しいお話を伺った。ワインは半年〜5年くらい寝かせないとなかなかできないので、長い目で作っていかなければならない。すぐに商品化はできないのだ。50年以上のワインはストーリーは作れるが、腐敗など不安な面もある。「うちでは、5年くらいまでのワインを作る」とおっしゃっていた。

 

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このように大きなタンクを使ってワインを作る。

 

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絞った後の果実はこのようにトラックに積む。

 

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3000円くらいのワインは売れなくて、1500円くらいの安い価格の方が買ってもらいやすいのだとか。チームを組んで、たくさんの売り先を確保して、大量のワインを売りさばいていくという戦略でやっているようだ。ワインを様々に飲み比べさせていただいた。全体的にすっきりと飲みやすいワインが多いと感じた。中野市観光センターのゆみさんによれば、シャインマスカットのスパークリングワインが人気という話もされていた。

 

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ジャムなども見せていただき、お土産としていただいた。とてもありがたい。

 

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最後に、犬村くんも交えての記念写真。なかなか見られない施設の奥までご案内いただき、貴重なお時間をありがとうございました。

 

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そのあとは、ゲストハウスかのかへ。みーちゃんの手配で泊まれるようになり、この度初のゲストハウス宿泊に大感激である。いままでテント泊だっただけに、喜びも大きい。

 

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ゲストハウスの運営は旅好きのご夫婦がされている。旅の楽しみ方は全く違う2人で、夫婦なのに別々に旅をして自分なりに楽しんで帰ってくるというスタイルのようだ。ゲストハウスをやっているとそういう夫婦もよく来るのだそうだ。いろんな家族の形があるのだとしみじみ感じる。

 

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ゲストハウスを訪れる旅人の中には、北海道からチャリできましたとか、群馬から歩いてきましたという人はいたらしいが、東京から歩いてきたという人は初めてでびっくりだよ!とおっしゃっていた。今回の徒歩の旅について話をしたら、興味津々に聞いてくださった。今日は夜更かしせずに早めに寝ることにして、すぐに寝た。

 

今日は中野市をじっくり回る旅だった。市内のいろんなところに今回の徒歩の旅のフライヤーを置いていただいたようで、すんなり地域の方とも話をすることができ、至れりつくせりで本当にありがとうございました。みーちゃんやゆみさんをはじめ、地域の愛情あふれる素敵な方々との出会いに本当に感謝です。明日からも厳しい徒歩の旅、頑張ります!

 

【本日のルート】

東京ー石川 徒歩の旅

7日目

長野県長野市から長野県中野市

26km

30634歩

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【お知らせ】

石川県加賀市へのゴールについて

9月14日(土) 11:00

場所:FUZON KAGA Cafe and Studio(石川県加賀市大聖寺魚町21)

内容:ゴールテープを貼っていただき、地域の方や運営メンバーなどが見守る中でゴールして、徒歩の旅を完了。稲村が感謝の言葉を述べる。

 

石川県加賀市での徒歩の旅報告会について

9月14日(土) 12:00~13:00

場所:タビト學舎(石川県加賀市大聖寺荒町43番地)

人数:30名程度を想定

内容:ゴール後にタビト學舎の教室に移動して会場準備。稲村が道中での出来事や出会いを報告し、旅の振り返りを行う。時間は1時間で、この模様はライブ配信も行う。

 

【東京ー石川500km徒歩の旅(第2弾)について】

2017年6月に行なった東京から石川までの徒歩の旅、第2弾を行います。今回はコースを変えて、北陸新幹線沿いのルート約500kmを、8月31日〜9月14日までの2週間で歩きます。前回の旅はこちら

今回のテーマは、加賀人探し旅。東京23区(東大赤門加賀藩邸跡)から石川県加賀市までの道中、石川県加賀市出身者の人を探して話を聞き、その出会いと気づきを到着先の加賀市で報告するという企画です。この旅を通して、地域の魅力を再発見しようと考えています。

また、この旅には石川県加賀市には全く関係のない約30名のクリエイターがデザイン制作に関わったり、一緒に歩いてくれたりする予定です。旅がより面白くなりそうで、ワクワクしています。

 

 

 

【東京-石川500km徒歩】6日目 長野県上田市~長野県長野市(33km)

こんにちは、犬村ことイナムラです。6日目は、長野県上田市の中心部に位置する、真田幸村ゆかりのお城「上田城」からスタート。長野県長野市を目指して歩きました。途中寄り道ばっかりしたので、33kmといえども結構きつい日になりました。

 

坂城町の自然と民俗に興味津々


f:id:ina-tabi:20190909143116j:plain上田城で、朝を迎えた。散歩している人に、幸村の写真スポットで撮ってもらった。お城も入っていて、なかなか良いアングルだ。犬村くんのぬいぐるみもどこかにいるので、ぜひ探してみてほしい。

 

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ブログ書かねば!とおもい、朝ごはんはデニーズへ。やっぱり徒歩の旅では、充電ができて、wifiがあって、安くて美味しいご飯が食べられるファミレスは貴重な存在だ。

 

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それから、千曲川沿いを歩いて行く。川沿いの道を歩くのは気持ち良い。自然が多くて直線的な道は比較的疲労感も少ない。

 

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千曲川の周辺には、木が鬱蒼と茂り、まるで太古の森を再現したような奥深さを感じさせる。木が妖怪に変化した民俗伝承やら神話の世界を想像させる。

 

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川の横を大きなドラム缶が色とりどりに並べられている。何を入れるためのものかはよくわからない。色が映えている。美しい村を訪れると、身の回りのものがすべて芸術作品のように惹き立っていると感じることがあるが、それに近い感覚で眺めた。

 

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突然、大きな岩穴が現れた。長野県坂城町の民話で、「神ネズミと唐猫様」というものがある。村を救って大事にされていた神ネズミが食い荒らしをはじめ、巨大化。それに対抗するために、唐猫様が中国からはるばる迎えられ死闘を繰り広げできた穴で、この戦いが元で千曲川が生まれたと言われている。切り立った崖の異様さと自然の神秘に浸ってみた。

 

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田んぼの道も進んでみる。道端には、カエルやら、バッタやらがピョンピョン飛び跳ねている。

 

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バラ園があった。バラのアーチをくぐったり、花を鑑賞できるようなコースがあって、こじんまりと凝縮されたバラの花々が楽しめる。

 

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花は百花繚乱に咲き乱れ、田園地帯に色を添える。

 

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坂城の駅に到着。

 

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閉店10分前に行きたかったお店に到着!無理して早足で歩いてよかった。ここは、坂城町の名物「おしぼりうどん」が食べられる場所なのだ!

 

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おしぼりうどんは、大根のから〜いしぼり汁にうどんをつけて食べる。辛くてすぐにむせるので、音を立てずに少しずつ忍者のように食べるというのがコツである。早食いしてむせがちのイナムラにとって、これは意識せねばと思った。あと、やっぱりからすぎる!と思った方は、味噌をかけて食べるとまろやかになるらしい。

 

店主に徒歩の旅や加賀の話をして、フライヤーを渡しておいた。そしたら、「応援してるよ!」と送り出してくれた。「また秋頃になると、坂城町で大根の季節になるから、もっと辛いのが食べられるし、またきてね。」とのこと。

 

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坂城町の市役所を訪れた。ここには、僕が尊敬する坂城町出身の画家「小松美羽」の絵が飾られている。市役所に絵が飾られていること、多分ほとんどの人が知らないと思う。マニアだけが知っている話。

 

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見つけた!ちょっとアングル的に写真を綺麗に撮るのが難しかったが、ぜひホームページを「小松美羽」で検索してみてほしい。とてもエネルギーあふれる絵を描いていて、イギリスの大英博物館などに絵が収蔵されるなど、世界的に高く評価されている画家だ。

 

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坂城町ゆるキャラ、ねずこんと犬村のツーショットを撮っておいた。ねずこんは、神ネズミと大根という坂城町ゆかりのものを合わせたキャラクターということだろう。

 

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それから、坂城を離れ、ずっと歩いていると、戸倉の温泉街に出た。何個か回って、直感で、この温泉に決めた!

 

戸倉国民温泉。この大衆感とゆるさがよい。温泉入って、牛乳飲んで、なかなかに良い時間が過ごせた。暖簾がピラッピラで男女の風呂の垣根が危ういと思ったが、番台のオおばあさんはとくに気にも留めず、気楽にテレビを見るなどしていた。

 

きちんと温泉に入るのは5日ぶりだ。徒歩の旅は一日中歩いている。汗を流してもすぐに汗をかく。だから、温泉なんて意味ないと思っていたけど、予想以上に気持ちよかった。

 

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子供が夕方の道を走って帰っていった。ぼくも一緒に走りたかったが、さっさといってしまった。

 

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日が沈んできた。まだ長野市まで4時間もかかることを知ってまずいと思った。これは休みすぎた。魅力がたくさん詰まっていたため、回るところが多すぎた。

 

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途中スーパーにいって、バナナを食パンを買った。バナナサンドを5つ作って、その場で食べ尽くして、気合いを入れた。

 

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夜の街を歩いて行く。途中、昼に潰したマメをかばうあまり、足が動かなくなってきた。15分に1回休憩しなくては、前に進めなくなってしまった。今回の旅の道中、今までで最も危機的な場面かもしれないと思った。

 

右足にはすでに3つのマメができており、それらが潰れてしまったので、地面を押そうとしても力が入らない。3本目の足、もしくは杖がほしいと思った。しかし、自力で歩くしかなかった。

 

川中島の古戦場付近に差し掛かった。黒くて長く続いていく千曲川を渡り、その壮大さに不気味さを感じるとともに、名もなき武将たちがそこら辺りにまだ亡霊のように生きているんじゃないかと思えてきた。すぐに通り過ぎようと思ったが、もう足が動かないし、24時になってしまった。近くの公園で静かにテントを張ってその夜を明かすことにした。

 

【本日のルート】

東京ー石川 徒歩の旅

6日目

長野県上田市から長野県長野市

33km

55929歩

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【お知らせ】

石川県加賀市へのゴールについて

9月14日(土) 11:00

場所:FUZON KAGA Cafe and Studio(石川県加賀市大聖寺魚町21)

内容:ゴールテープを貼っていただき、地域の方や運営メンバーなどが見守る中でゴールして、徒歩の旅を完了。稲村が感謝の言葉を述べる。

 

石川県加賀市での徒歩の旅報告会について

9月14日(土) 12:00~13:00

場所:タビト學舎(石川県加賀市大聖寺荒町43番地)

人数:30名程度を想定

内容:ゴール後にタビト學舎の教室に移動して会場準備。稲村が道中での出来事や出会いを報告し、旅の振り返りを行う。時間は1時間で、この模様はライブ配信も行う。

 

【東京ー石川500km徒歩の旅(第2弾)について】

2017年6月に行なった東京から石川までの徒歩の旅、第2弾を行います。今回はコースを変えて、北陸新幹線沿いのルート約500kmを、8月31日〜9月14日までの2週間で歩きます。前回の旅はこちら

今回のテーマは、加賀人探し旅。東京23区(東大赤門加賀藩邸跡)から石川県加賀市までの道中、石川県加賀市出身者の人を探して話を聞き、その出会いと気づきを到着先の加賀市で報告するという企画です。この旅を通して、地域の魅力を再発見しようと考えています。

また、この旅には石川県加賀市には全く関係のない約30名のクリエイターがデザイン制作に関わったり、一緒に歩いてくれたりする予定です。旅がより面白くなりそうで、ワクワクしています。

 

 

 

【東京-石川500km徒歩】5日目 長野県軽井沢町~長野県上田市(44km)

こんにちは、イナムラです。本日は徒歩の旅5日目。 長野県軽井沢町から上田市まで歩いた。途中、冷や汗タラタラのハプニングもあったがやっとこさ乗り切り、44km歩くことになった。

 

高原地帯の花彩る道を進む

軽井沢の駅近くにある矢ケ崎公園という場所で朝を迎えた。

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テントを張って寝ていると、最近は午前2時くらいに寒くて目がさめる。熟睡できない寒さが最近の悩みの種である。

 

あとは、さわさわさわという足音。ただ単に風が雑草をなびかせているだけだと思うが、その音がまるで不審者がテントを触っているかのように聞こえて来て、いつも不安だ。

 

あと、とにかくテントは人の邪魔にならないところに張るというのが基本だ。張る時と片付けるときは、基本素早く行動し、忘れ物などがないかをチェックしなければならない。基本は人間が寝る23:00以降に張り、活動を始める朝5時台には片付けるものだ。

 

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さて、軽井沢を後にして、小諸に向けて歩いていく。これは、外壁がおしゃれなお店。この石の形、ぞわぞわする。

 

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こういう木がたくさん張り付いているやつもある。木がロッククライミングをするかのように上に上に伸びていく。軽井沢のお店は個性が強くて素敵だ。

 

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軽井沢の道は基本的に綺麗で、景観が保全されている。花は行儀よく、こじんまりと正座しているようである。

 

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一方でこちらの花々は、歩行者におーい!と迫ってくるように首を斜めに伸ばしてくる。

 

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小諸への道のりは、浅間山の裾野を歩いていくことになる。あまりにも山が大きすぎて、自分が歩いているところが、山のどの部分にあたるのかがわからない。しかし、裾野を歩いていると、異世界に来たような気分になって、高揚感が湧いてくるのである。

 

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小諸までの道のりは、スーパーやコンビニ、飲食店が少ない高原道。自分で楽しみを作り出さねばならない。犬村くんを持って花々と一緒にぬいどりをしてみる。

 

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途中、稲村という看板があった。お!とふとした感動を抑えきれず、犬村くんと写真を撮る。稲村という名前を見かけるのは基本的に、「稲村ジェーン」か「稲村ヶ崎」くらいなので、うれしい。

 

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途中、トイレに行きたかったが、場所がないので、運送会社のトイレを使わせてもらった。ヒゲボーボーのよくわからない若者が来たと思ったであろうが、金髪のにいちゃんは笑顔で、「ここの人間じゃないのでよくわからないけど、どうぞ使ってください。」と言ってくれた。こういうゆるさが良い。

 

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流石に、運送会社の自販機は安かった。長野って「ハッピードリンクショップ」という自販機がたくさんある。やっぱり、疲れた時の炭酸は最高である。頭の頂点にグワーンと疲れが抜けていく感じがする。

 

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小諸の駅まで行きたかったが、時間が押していたので、国道沿いを寄り道をせずに突き進む。上田につきたい!という一心で、道を進む。国道に出ると、見慣れたチェーン店ばかりで昼飯をどうしようか悩む。たくさん食べられるチェーン店か、どこか探して、量が少なくても地域の食を堪能すべきか。

 

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結局、スーパーでいつも空腹感を満たすために買う、スイートブールというでかいパンと、信州らしいくるみ餅を食べる。節約しようとすると、炭水化物ばかりで、野菜などが全然とれない。

 

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くるみ餅、やっぱりおいしい。餅のフワフワ感と、くるみのカリカリ感が合わさると美味しい。いつも思うのだが、柔らかいものと硬いもの、塩っぽいものと甘いものとか、両極端なものを組み合わせると美味しいものだ。

 

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それから、道端にりんご園がたくさんある地域についた。長野県の東御という所らしい。こういう直売所はいつも出会いがあるので、何も考えずに入ってみた。

 

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リンゴを一個80円でいただいた。小さいが甘くてみずみずしくて美味しいリンゴだった。店のおばちゃんに旅の話をすると、フライヤーをもらってくれて、応援するよ!と言ってくれた。

 

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それから、歩を進めていくと、ナノブロックの工場があった。建物自体が、ブロックっぽくて、流石だなと思った。

 

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庭には、ブロックで作られた虎やうさぎや、コアラなど、たくさんの動物が生息しており、ぎっしりと詰められている感じがなんか感動した。こんなにたくさんのブロックを使って、1つの動物を作っているのだなと。そう考えると、人間もいつもは無意識だけど本当にたくさんの細胞から作られていて、尊い存在なのだと思い返した。

 

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それから、歩いていて、突然やらかしたことに気がついた。なんと犬村くんのぬいぐるみが無いのである!いつもぬいどりなどで大活躍だったし、みんなの想いが詰まっている犬村くんなだけに、かなり焦った。そして、りんご園だな!と検討をつけた。

 

2kmを走って戻ってみると、すでに店はしまっていた。

「すみませーん」と大声で叫んでも反応はない。

「すみませーん」

「すみませーん」

と悲痛の叫びに変わっていく。

 

外から見ると、お店の名前の看板があったので、HPを検索しそこに電話してみたが、シャッターの中から着信音が聞こえるだけで、反応はない。そこで、代表の人の携帯電話番号をネットサーフィンしまくって探し当て、無事に電話が繋がった。

 

15分後にトラックで戻って来てくださり、大変お手数をおかけしましたと言って犬村くんのぬいぐるみを受け取った。本当にありがたい。戻って来てよかった。旅先って本当に忘れ物とかなくし物が多いので、気をつけねば。

 

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それから、往復4kmの遅れを取り戻すべく、ひたすら歩いた。雨がたくさん降って来た。防水の靴がビシャビシャになるくらい酷かった。そして、やっとこさ上田駅に着いたのが21:30ごろ。本当に本当に目的地までたどり着けてよかった。

 

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真田幸村銅像と写真を撮っておいた。行こうと思っていた温泉が日帰り入浴をやめてしまったみたいで、ご飯を食べて寝ることにした。

 

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本家が上田にあって、2日目に一緒に歩いた清水さんにお勧めいただいた、六文銭真田幸村というお店に行った。とても昔懐かしい味のある雰囲気のお店である。

 

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そこで食べたのが、このとろっとろのカレーライス。ラーメン屋さんなので、ラーメンのつゆをカレーに入れているんだとか。体があたたまり、ホッとした。それから、上田城に移動して、テントを張って寝た。

 

今日はハプニングもあり長い距離を歩いた上に、後半雨だったので辛かった。しかし、それなりに道中も楽しむことができたし、なんと言っても高原の清々しい空気感が心地よいルートだった。明日は、長野県長野市を目指す。

 

【本日のルート】

東京ー石川 徒歩の旅

5日目

長野県軽井沢町から長野県上田市

44km (犬村くんのぬいぐるみを取りに2km戻る)

65363歩

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【お知らせ】

石川県加賀市へのゴールについて

9月14日(土) 11:00

場所:FUZON KAGA Cafe and Studio(石川県加賀市大聖寺魚町21)

内容:ゴールテープを貼っていただき、地域の方や運営メンバーなどが見守る中でゴールして、徒歩の旅を完了。稲村が感謝の言葉を述べる。

 

石川県加賀市での徒歩の旅報告会について

9月14日(土) 12:00~13:00

場所:タビト學舎(石川県加賀市大聖寺荒町43番地)

人数:30名程度を想定

内容:ゴール後にタビト學舎の教室に移動して会場準備。稲村が道中での出来事や出会いを報告し、旅の振り返りを行う。時間は1時間で、この模様はライブ配信も行う。

 

【東京ー石川500km徒歩の旅(第2弾)について】

2017年6月に行なった東京から石川までの徒歩の旅、第2弾を行います。今回はコースを変えて、北陸新幹線沿いのルート約500kmを、8月31日〜9月14日までの2週間で歩きます。前回の旅はこちら

今回のテーマは、加賀人探し旅。東京23区(東大赤門加賀藩邸跡)から石川県加賀市までの道中、石川県加賀市出身者の人を探して話を聞き、その出会いと気づきを到着先の加賀市で報告するという企画です。この旅を通して、地域の魅力を再発見しようと考えています。

また、この旅には石川県加賀市には全く関係のない約30名のクリエイターがデザイン制作に関わったり、一緒に歩いてくれたりする予定です。旅がより面白くなりそうで、ワクワクしています。

 

 

 

【東京-石川500km徒歩】4日目 群馬県富岡市〜長野県軽井沢町(40km)

本日は徒歩の旅4日目。群馬県富岡市から長野県軽井沢町までのコースである。山は権化のような荒々しい姿を見せ、魔性の霧が幻想的な世界を作り出した。現実世界とは到底思えない1日であり、最高のファンタジーを僕に見せてくれた。

 

嵐の前の、のどかな田園風景

この徒歩の旅のコースは、道中の高低差がもっとも大きいルートだ。952メートル、山登りのような道になりそうなので、気を引き締めねば。

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スタート地点は、群馬県富岡製糸場。この近くにテントを張り、少し歩いて一目見ておこうと門だけ見にきた。午前6:00、誰もいない富岡製糸場

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犬村くんと一緒に写真を撮っておいた。

 

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遠目から見るとこんな感じ。


 

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この辺の風景は、どこを撮っても絵になる。小さな線路に、古びた民家。緑あふれる美しい風景だ。

 

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景観を保全しているのか、きちんとコンビニの色も茶色に染められている。

 

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少し歩くと、延々と続く緑が心地よい。ただひたすらに田んぼや畑を縫って、自然の中を進んで行く。

 

途中、信号待ちの車のドアが開いて、突然声をかけられた。

妙義山って山ヒルいましたか?」

僕は登山者に見えたらしい。

「石川まで歩いて行くんですー!」

唖然とされてしまったが、こうやって声をかけてくれるのは嬉しい。

 

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途中、腹が減ったのでスーパーマーケットに立ち寄った。地域の人が食べるものを直接買いたい!と思ったので、野菜入り焼き餅なるものを買ってみた。

 

外のベンチで食べていると、猫が寄ってきて、欲しそうにじっと見つめてきた。横のベンチで座っていたおじさんが斜め横から「ほれ!」とイカを投げたので、猫は喜んでいた。「もっと食べろもっと食べろ!」とどんどんあげていた。しまいには、容器ごと「ほい!」と投げて、舐めさせていた。

 

僕は、猫に食べ物をあげる余裕がないと思ってしまったのが恥ずかしかった。もっと気前よくあげたらよかったのに。猫に餌を気安くあげるっていうのは、猫の戦闘能力を奪うことになるのでは?などとも考え始めたが、あほらしくなってやめた。

 

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山に向かって、進んで行く。長野まで97kmか!まだまだ長い道のりは続くのだ。

 

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徐々に空は曇り始め、同時に妙義山をはじめとした山々が荒々しい姿を見せ始めた。険しいその姿は、息を呑むほどに神々しく、人々の信仰の対象としてどっしりと佇んでいた。

 

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横川の駅周辺に着いた。鉄道駅はここまでで、ここからは道路しかない道となる。「おぎのや」という有名なお店に立ち寄った。ここで、なんとしてでも食べたいものがあった。

 

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それは、この峠の釜飯だ。栗に卵に、しいたけに。肉に、生姜に、グリンピースと、彩り豊かに盛られており、自分の好きなものをギュッと集めたような贅沢感があった。1080円でこれが食べられるのは嬉しい。

 

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山菜もギュッと詰まっていて、塩加減が濃いめで絶妙な旨さがあった。汗水流して働いた農夫が食べてそうな味だったし、峠越えに備える旅人がエネルギーを蓄えるためにほおばってそうな味でもあった。

 

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腹ごしらえをした後は、再び道中を進む。道路は2つに別れる。一人で旅をしていると、どんどんスケールが大きい妄想をするようになる。この選択肢が人生の岐路でもあるように、じっくりと見据えた。右が碓氷バイパスで、左が旧碓氷峠、どちらでも軽井沢には行ける。今回は、急いでいたので30分短い旧道を選択した。

 

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どちらかというと旧道の方が、寂れている。道端には草木が生い茂り、まるでここが世の果てに忘れ去られたかのように人は誰も歩いていない。途中大きな獣の死骸があった。おそらく、イノシシだろう。はじめは何かわからなかったが、牙が肉塊から飛び出していた。さあ、世の果てにでも歩いて行くことにしよう。

 

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徐々に高度は高くなり、坂道も急勾配となっていく。少し雨が降ったり止んだりで雲行きが激しくなってくる。音楽を聴いて気を紛らせた。

 

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標高が700mを超えた頃、霧と雨は激しさを徐々に増していった。辺りがどんどん見えなくなっていく。レインコートを着用して、霧の世界に包み込まれて行く。後ろからきたトラックが接近してくるのが断然恐ろしくなってくる。夕方の17時頃。次第に世は更けて行く。

 

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標高1000m地点で長い長い上りはなくなった。オレンジの光が周囲を煌々と照らし、誰もいない世界でたった一人生きる僕に、意味のない微かなスポットライトが当たっているような気がした。空からは大粒の雨が降り続き、全体的な疲労感から足取りは非常に重い。最高地点まで登ってそれから、ひたすら下った。

 

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途中、死亡事故発生地点の看板が現れた。急カーブをしている道路の脇に立てられていた。恐ろしくなり、足取りを早めた。微かな光を頼りに、世が更けた道を進んで行く。

道路から逸れて森の中を進んで行くと、オレンジ色の光が墓場を微かに照らしているのが見えた。どこまでも続く静寂があたりを包みこんでいた。どうやら僕はノルウェイの森のような深い世界に迷いこんでしまったようだ。

 

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ガソリンスタンドでトイレに行ってから少し歩くと、突然あたり一面に軽井沢の街が広がった。そこは、霧の街だった。1メートル先は白い霧の中。視界がぼやけてはっきりと現実を捉えることができない。疲労感で頭もぼうっとしている。

 

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ショッピングモールの脇を通ってから、やっと現実に引き戻された。美術館のミュージアムショップのバイトでご一緒した水谷さんのご紹介で、バーをやっている小澤さんという方の連絡先をいただいていた。そこを訪ねることにした。

 

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バーに立ち寄ったところ、白髪の紳士的なおじさまが出てきた。声が優しく堂々としていて、服もピシッと決まっていた。「まず外でご飯食べてきな!」と言われ、近所の方に美味しいご飯屋さん「Zuku」に連れてきてもらった。僕の東京から加賀への徒歩の旅の話をすると、店の人みんなが喜んで聞いてくれたし、フライヤーをもらってくれた。

 

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ご飯に魚に味噌汁。染み渡る美味しさで、雑味がなく気品にあふれた空間と人々に囲まれ、汗臭い僕はありがたみを感じずにはいられなかった。とにかく、アジがものすごく美味しかった。

 

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それから、バー小澤で飲んだ。みんな周りにいるのは経営者ばかりで、洋物に詳しく、非常に質が高い空気感に包まれていた。Tシャツと短パン1枚の僕を暖かく迎え入れてくれて嬉しかった。

 

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軽井沢の人はきちんとプライドを持っていた。媚びることなく、拒むこともないような凛々しい方が多かった。バーを経営している人と話をすると、今度寄っていきな!と言ってお店の名前を教えてくれた。東京で働くのと違って、ここはもっと生産者と近い関係ができていて、コミュニティが豊かなんだと教えてくれた。

 

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「疲れた体を癒すお酒をください」と注文したところ、このお酒が出てきた。ミントの爽やかな香りと、グレープフルーツの酸味が体に染み渡り、名前もわからないお酒をぐびっと飲み干した。その後、近くの公園にテントを張って寝た。

 

軽井沢の出会いに感謝、水谷さんご紹介いただき本当にありがとうございました。明日は、長野県上田市に向かいます。

 

【本日のルート】

東京ー石川 徒歩の旅

4日目

群馬県富岡市から長野県軽井沢町

40km

63154

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【お知らせ】

石川県加賀市へのゴールについて

9月14日(土) 11:00

場所:FUZON KAGA Cafe and Studio(石川県加賀市大聖寺魚町21)

内容:ゴールテープを貼っていただき、地域の方や運営メンバーなどが見守る中でゴールして、徒歩の旅を完了。稲村が感謝の言葉を述べる。

 

石川県加賀市での徒歩の旅報告会について

9月14日(土) 12:00~13:00

場所:タビト學舎(石川県加賀市大聖寺荒町43番地)

人数:30名程度を想定

内容:ゴール後にタビト學舎の教室に移動して会場準備。稲村が道中での出来事や出会いを報告し、旅の振り返りを行う。時間は1時間で、この模様はライブ配信も行う。

 

【東京ー石川500km徒歩の旅(第2弾)について】

2017年6月に行なった東京から石川までの徒歩の旅、第2弾を行います。今回はコースを変えて、北陸新幹線沿いのルート約500kmを、8月31日〜9月14日までの2週間で歩きます。前回の旅はこちら

今回のテーマは、加賀人探し旅。東京23区(東大赤門加賀藩邸跡)から石川県加賀市までの道中、石川県加賀市出身者の人を探して話を聞き、その出会いと気づきを到着先の加賀市で報告するという企画です。この旅を通して、地域の魅力を再発見しようと考えています。

また、この旅には石川県加賀市には全く関係のない約30名のクリエイターがデザイン制作に関わったり、一緒に歩いてくれたりする予定です。旅がより面白くなりそうで、ワクワクしています。

 

 



【東京-石川500km徒歩】3日目 埼玉県寄居町〜群馬県富岡市(38km)

こんにちは、早起きが得意になった、イナムラです。徒歩の旅3日目は、 埼玉県寄居町から群馬県富岡市までの38kmのルートでした。基本は国道254号の一本道で、単調なルートではありましたが、徐々に徒歩旅の醍醐味が徐々に見えつつある一日でした。

 

今日から、孤独な旅が始まる

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お買い物は、寄居町で。どこの街でも、経済は潤って欲しいもの。朝日に照らされながら、道中を淡々と進む。

 

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シャッターの絵が浮世絵のようでカラフルでとても綺麗だ。

 

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人気を薄々と感じながらも、朝日に照らされながら、人通りのない道を進む。途中コンビニに立ち寄ったら、「どっか旅に行くんですか?」と訪ねてきたので、フライヤーを渡しておいた。こういう些細な交流が楽しい。

 

 

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途中クレヨンしんちゃんの会社があったので、犬村くんとコラボしてみた。一人で「クレしんと犬村」という動画を勝手に作ってみたが、恥ずかしいので公開するのをやめた。

 

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途中、待ちに待っていた「猛犬に注意」の張り紙があって、犬村くんと写真を撮った。犬村くんはにこにこしているので、全然猛犬に見えない。しかし、このギャップがまた良い。

 

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途中、なぜか道端でポケモンが挟まっていたので、犬村くんと2ショットを撮ってみた。このポケモン、上目遣いがなかなかに可愛げがあった。

心染み入る神川での梨プレゼント

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埼玉県の神川というエリアは、梨が有名な場所だ。やっぱりご当地モンは道の駅でみるでしょ!と思い、立ち寄ってみた。

 

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梨梨梨梨梨。梨が盛りだくさん。試食しようと思ったけど、全部食べられ尽くしていた。ちなみにこの辺の他のスーパーも全部食べられ尽くしており、梨の試食は大人気だということがわかった。僕もここまで梨好きの地域の梨をぜひ食べてみたいと思った。

 

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道端にあるこじんまりとした梨屋に立ち寄った。徒歩の旅の話をしてから、梨を食べたいという流れになったとさ。

 

僕「梨ください!1個から売れますか?」

梨屋のおじさん「良いよ。100円くらいかな。」

僕「グラムあたりで測ってもらっていいですよ」

梨屋のおじさん「(重さを測る)」

梨屋のおじさん「240円だったわ!」

僕「そしたら、それください。」

梨屋のおじさん「じゃあこれもあげる。豊水幸水で幸せになってくださいね。」

僕「(思わぬプレゼントに)ありがとうございます!!!」

 

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大感激のプレゼントだった。単なる2つの梨が、こんなに思いのこもったプレゼントになるなんて。2つの梨を皮からしゃぶりつき、丁寧に味わった。

 

長い長い道のり

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それから、マクドナルドでブログを書いて、もう夕方になってしまった。先を急いだ。空腹から、ドラッグストアでコーヒーと鮭を買ったがあんまり美味くなかった。安いものにばかり手を出していてはよくない。次第に、音楽を聴きながら自分を鼓舞するようになった。そうでないとなんかやってられないような感覚になった。足が徐々に披露してきたのだ。

 

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夜は更けた。18:00ごろ、両足が痺れてきた。なかなか前に進まないので、15分ごとに休んだ。2年前の徒歩の旅で塩尻峠を超えた時と同じ感覚だ。足全体が熱くなり、唐辛子を仕込んだかのように、ピリピリとしてくる。ストレッチにとにかく時間をかけた。

 

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コンビニで麦茶を買って、外で足を冷やしながら、パソコンで作業をする。なにしろ、休憩時間が多いと物事が進まないので、とてももどかしい。

 

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富岡製糸場に行くだけの余裕はもちろんなかったが、無事に群馬県富岡市についた。時計を見ると、もう22時だった。ガストくらいしか空いているところがなさそうなので、そこに入った。

 

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担々麺はとても美味しかった。体に染み渡るさっぱりとした味。汁まで全部ゴクゴクと飲んだ。いよいよ徒歩の旅らしくなってきた。出会いあり、辛さあり、幸せもあり。人間が人間らしく生きているような感じがして、きついはずなのにどことなくワクワクもした。



【本日のルート】

東京ー石川 徒歩の旅

3日目

埼玉県寄居町から群馬県富岡市

38km

53335

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【お知らせ】

石川県加賀市へのゴールについて

9月14日(土) 11:00

場所:FUZON KAGA Cafe and Studio(石川県加賀市大聖寺魚町21)

内容:ゴールテープを貼っていただき、地域の方や運営メンバーなどが見守る中でゴールして、徒歩の旅を完了。稲村が感謝の言葉を述べる。

 

石川県加賀市での徒歩の旅報告会について

9月14日(土) 12:00~13:00

場所:タビト學舎(石川県加賀市大聖寺荒町43番地)

人数:30名程度を想定

内容:ゴール後にタビト學舎の教室に移動して会場準備。稲村が道中での出来事や出会いを報告し、旅の振り返りを行う。時間は1時間で、この模様はライブ配信も行う。

 

【東京ー石川500km徒歩の旅(第2弾)について】

2017年6月に行なった東京から石川までの徒歩の旅、第2弾を行います。今回はコースを変えて、北陸新幹線沿いのルート約500kmを、8月31日〜9月14日までの2週間で歩きます。前回の旅はこちら

今回のテーマは、加賀人探し旅。東京23区(東大赤門加賀藩邸跡)から石川県加賀市までの道中、石川県加賀市出身者の人を探して話を聞き、その出会いと気づきを到着先の加賀市で報告するという企画です。この旅を通して、地域の魅力を再発見しようと考えています。

また、この旅には石川県加賀市には全く関係のない約30名のクリエイターがデザイン制作に関わったり、一緒に歩いてくれたりする予定です。旅がより面白くなりそうで、ワクワクしています。

 

 






【東京-石川500km徒歩】2日目 埼玉県川越市〜埼玉県寄居町(39km)

徒歩の旅の2日目は埼玉県川越市氷川神社からスタート!埼玉県寄居町を目指す。

今日も充実しすぎたので、書ききれず...。

 

今回の旅のマスコットキャラクターであるぬいぐるみ「犬村くん」の ぬい撮りに絞ってご紹介して行くこととする。ぬい撮りとは、お気に入りのぬいぐるみを旅行先に持って行って、様々なシーンで撮影をして、共有することだ。

 

道中はあちらこちらに面白いものが。

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清水さんとけだしろくんと氷川神社で。

 

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国道254沿いのルートを北へ進む。

 

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途中手作り品が並ぶ直売所に。

 

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犬村くんのぬいどり、ここら辺から加速する。風景をボカすか、犬村くんをボカすか、色々試行錯誤してみる。

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途中、自転車が高く積まれているのがものすごい迫力。

 

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オシャレな北欧のリサイクルショップを発見!なぜか隣に子供が乗れる馬がある。

 

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この陶器はシックでかっこいい。

 

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1つ1つ模様が網目状になっているこのお皿たちもあった。

 

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武蔵嵐山駅に到着!

 

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ゆるキャラの嵐丸と一緒に犬村くんをコラボさせてみた。嵐丸の圧倒的インパクトに開いた口がふさがらない。

 

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駅の観光案内所におみくじがあったので引いてみた。

末吉だった。

 

勝負はまず自分自身に勝つことから始まる。

相手と戦う前に、自身の心に潜むもう一人の自分と戦っているものである。

自分自身に負けてしまうようでは、戦う前に勝負は決している。

故に強い人は自分にも厳しいものだ。

 

と書いてあった。自分の今の状況とぴったり合っていて叱咤激励いただいた。これからの自分に期待する。

 

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観光案内所の人に「ラーメン五月」というお店を紹介してもらった。フライヤーを渡してから、お昼に移動。

 

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ここで辛モツ焼きそばといううまいご当地グルメをたべた。焼きそばより少しスパイスが効いており、中国の山奥で食べた焼きそばっぽい食べ物を思い出した。

 

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ここでも、犬村くんとぬい撮り。そこから、小川町を通り、寄居に向かう。

 

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マムシに注意の看板が、

 

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 犬村くんに注意でした!

などと遊んでみる。

 

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途中に出会った犬とコラボレーションしてみる。

 

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100円の使えないボロい自販機が印象的だったので、載せておく。お金入れたらぐちゃぐちゃに握りつぶされたペットボトルとか出てきそう。

 

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さて、18:00ごろには最終目的地の埼玉県寄居町に到着。夜は、荒川沿いにテントを張って寝た。今日は、陸上経験者で中央大学出身と共通点の多い清水さんとそのご家族のサポートのおかげで、体に大きな負担がかかることなく過ごすことができて本当に感謝一杯の1日だった。

 

【ぬい撮り集】

ここで、清水さんが撮ってくれたぬい撮り集を載せておく。

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川越の氷川神社にて。

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東松山付近の道路にて。

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小川町付近の山っぽいところにて。

 

【本日のルート】

東京ー石川 徒歩の旅

2日目

埼玉県川越市から寄居町

39km

61456

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【お知らせ】

石川県加賀市へのゴールについて

9月14日(土) 11:00

場所:FUZON KAGA Cafe and Studio(石川県加賀市大聖寺魚町21)

内容:ゴールテープを貼っていただき、地域の方や運営メンバーなどが見守る中でゴールして、徒歩の旅を完了。稲村が感謝の言葉を述べる。

 

石川県加賀市での徒歩の旅報告会について

9月14日(土) 12:00~13:00

場所:タビト學舎(石川県加賀市大聖寺荒町43番地)

人数:30名程度を想定

内容:ゴール後にタビト學舎の教室に移動して会場準備。稲村が道中での出来事や出会いを報告し、旅の振り返りを行う。時間は1時間で、この模様はライブ配信も行う。

 

【東京ー石川500km徒歩の旅(第2弾)について】

2017年6月に行なった東京から石川までの徒歩の旅、第2弾を行います。今回はコースを変えて、北陸新幹線沿いのルート約500kmを、8月31日〜9月14日までの2週間で歩きます。前回の旅はこちら

今回のテーマは、加賀人探し旅。東京23区(東大赤門加賀藩邸跡)から石川県加賀市までの道中、石川県加賀市出身者の人を探して話を聞き、その出会いと気づきを到着先の加賀市で報告するという企画です。この旅を通して、地域の魅力を再発見しようと考えています。

また、この旅には石川県加賀市には全く関係のない約30名のクリエイターがデザイン制作に関わったり、一緒に歩いてくれたりする予定です。旅がより面白くなりそうで、ワクワクしています。