あなたの家の屋根はどんな屋根?@古民家

こんばんは、古民家鑑定士の稲村行真です!

今回は屋根についてのお話です。。

 

みなさんのお家の屋根は、どんな形をしていますか?

とんがり君みたいな感じですか?それとも、トウフみたいな感じですか?

 

屋根は基本的に、雨や雪の量、風の向きなどによって、適切な角度や向きというものがあります。

例えば、岐阜県白川郷合掌造りの古民家の屋根は、60度くらいのかなり急な感じのものもあります。豪雪地帯なので、雪が屋根に積もって押しつぶされないようにするためです。一方で、雪の降らない沖縄などは、かなり緩やかな角度で、シーサーなどをこしらえていますよね。

 

古民家の屋根の種類は三種類。(以下写真は、神奈川県川崎市、日本民家園で撮影)

まずは、合掌造りによく見られる切妻屋根。ローコストで、雨漏りの心配もなく、雪の重みにも耐えられる造り。ちなみに、妻という字は、中心から見て端という意味で、配偶者の妻は家屋の「つまや」にいたことが語源。

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次に、寄棟屋根。小屋裏の換気口を設けにくく、換気に注意が必要だが、自然とのデザイン的な調和、落ち着いた雰囲気、雨漏りがしにくいなどの良い点もある。

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最後に、入母屋屋根。

最も格式が高いとされ、法隆寺平安神宮などにも使われている。

雨漏りはしやすいが、通気性、断熱性、耐風性などに優れている。

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あなたの家の屋根はどんな屋根?

屋根に注目してみると、街歩きもまた違った見え方ができて面白いかもしれませんね。

 

 

得意なことと苦手なこと@古民家

みなさんこんにちは、古民家鑑定士の稲村です!

 

さて、突然ですが、あなたの強みと弱みはなんですか?

 

この問いかけは、暗に人間の平均値から比べるととか、あるコミュニティにおいて比較してみるととか、そういう意味が含まれていると思うんです。強みや弱みってあくまでも「相対評価」だと感じているからです。

 

例えて言うならば、あなたの周りにいる親友を5人挙げるとして、そのなかで他の4人に勝てるモノはなんですか?ということでもあるのです。

 

強みと弱みは、自分の人生を深堀していくと、見えてきます。

大学生の方は、大学に入ってから今までにやったことを書き出してみるのも面白いですね。飲み&遊びばっかだったな~とか、勉強ばっかだったな~とか人それぞれだと思います。

 

ちなみに、自分自身、強みと弱みを整理してみると、面白いことがわかってきました。

とにかく、タイのバックパックに始まり、オーストラリア、小笠原諸島生物多様性の研究をしていたものの、関心は古民家に移り、古民家を使って起業しようとするも、なぜかフェアトレードで起業して失敗し、農業や音楽系サービスを立ち上げようとするも挫折し、今は再び古民家の活動に帰着しているという感じです。将来の夢は、弁護士、自然保護官、起業家と2回も大学に入ってから変わっているんですね。。。

 

これらの経験を通して一貫していたことは、軸が定まらず、とにかく持ち前の好奇心に忠実に行動しまくったところかなりたくさんの人脈はできたけど、すぐに手を変え品を変え生きてきたが故になにも形として残せなかったということ、そして、巻き込み力が圧倒的に足りなかったということに尽きます。

強みは、情報力、など。

弱みは、客観性、など。

 

いろいろと洗い出してみて、どうやったら自分は世渡りできるのか考えていくのはとてもおもしろいですね。最近は軸が定まりつつあるので、突き進むだけですね。

 

ちなみに、古民家の

強みは、自然素材で建てられ、循環型建築であり、日本の気候風土にあった耐久性の高い建物で、伝統文化歴史といった価値や、自然と共生する価値、癒しやくつろぎを提供する観光的、住居的価値

弱みは、夏の日差しを和らげるために室内が暗く、冬は寒い、また現在のライフスタイルにはそぐわない設備や間取り

こんなとこか。

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美しさについて考えてみた@古民家

こんにちは、古民家鑑定士の稲村行真です。

 

今日も相変わらず寒いですね!

さてさて、今日は美しさがテーマです。

 

みなさんは、何に美しさを感じますか?

絵、壮大な自然、キラキラ輝くダイヤモンド、あるいは、人の生き様、考えなどなど。

精神的なものと、感覚的なものにわかれるのでしょうか?

 

美しさの感覚は人それぞれ。

今の日本は、グローバル化によって多種多様な文化が混ざり合い、根底にあるアイデンティティーが見えにくくなっています。

街の景色をみるとコンクリートブロックで、看板・標識は乱立していて、街の個性が失われつつあります。

 

日本人の美意識に関するアイデンティティーはどこに?

しかし、なにか共通するところもあるように思います。

それは、光に対する捉え方です。

 

人には、表と裏があると言います。

これがいわゆるギャップです。

これが、プラスに働くときもマイナスに働くときもあります。

ツンデレと言われるのもこの手のやつです。

でも、、、、、、、日本人って、基本的にはっきり物を言わないですよね。

日本人らしさはこれです。

 

西洋人は、光と影のコントラスト、ギャップのメリハリをつけたがります。

特に絵画を見ているとそれがわかります。

しかし、日本人は、影をあまり描かないんです。

描いてもぼやかすんです。

明るくて、平面的な、そんな絵を描くんです。

それが、日本人の美意識です。

 

小さな島国、日本はおとなりの国に逃げようっていっても、あまりに遠すぎるんです。

だから、そこで生きていく覚悟と思いやりが育まれ、そんな精神性ができたのでは?と思うのです。

 

そして、古民家を美しいと感じるのはその感覚です!

古民家の屋根は広くて、大きいです。

その下には深い、広い影が存在します。

そして、障子からぼやっとした光が入り、中を照らします。

けばけばしい屏風なども、暗めの光に照らされて、なんとも趣き深い感じになるのです。

いとおかし!!!

 

小説家の谷崎潤一郎は、「陰翳礼讃(いんえいらいさん)」のなかで、このように述べています。

”もし日本座敷を1つの墨絵に喩えるなら、障子は墨色の最も淡い部分であり、床の間はもっとも濃い部分である。私は、数奇を凝らした日本座敷の床の間をみる毎に、いかに日本人が陰翳の秘密を理解し、光と影との使い分けに巧妙であるかに感嘆する・・・”

※陰翳=陰影で影、含み、深みのあること。

 

あなたも、光加減の美しさに着目して、美しいものをたくさん発見してみてはいかがですか?

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こんな都心にも古民家あったの!?【古民家asagoro】

築94年 古民家asagoroに、障子張替えのお手伝いに行ってきました。

 

ここがポイント◎

なんといっても、都心からのアクセスの良さがいいところでありながら、田舎の古民家同様の風情が楽しめる。

 

一見、林の中に埋もれていて古民家の姿があまり見えません。

(この古民家はシャイなのだろうか?)

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林のトンネルを潜り抜けると、古民家は、姿を現します。

(お、予想外に立派。)

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人は、自信がないとき、自分の弱みに着目して、それを埋めようとするが埋まらない。

しまいには、自分自身を取り繕うようになり、鎧を着せる。しかし、もっと強みを伸ばして、自分を受け入れてこそ、本当の自分らしい生き方ができるのだ。

この古民家は、都心からのアクセスが良いところに、田舎らしさをとどめているという点で、かなりギャップを強調している。

ある意味ツンデレな感じで、人を虜にさせる存在なのかもしれない。

 

さてさて、障子の張り替えをお手伝いさせてもらった。

お湯を雑巾に含ませて、障子にあてると、、、、、、、、

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ペラっと古い障子がはがれるわけです!!!

体験してみた人にしかわからない何とも言えないじわり感あります。

また、1つ暮らしの知恵を学びました。

 

古民家asagoroの詳細はこちら

とっても、居心地の良いスペースで、ぜひ写真撮影やイベント開催などに利用してみてくださいね!

http://www.asagoro.com/

 

 

古民家とは?

 

僕は旅人でありながら、古民家鑑定士なんです。

 

古民家の修理場所や金額を鑑定できるのです。

 

旅先で伝統的な古民家をみると、ふつーの人は「おちつくわー。いい雰囲気。」といいあったか~いお茶を飲むわけなんですが、自分は違います。

 

この古民家は歴史的・文化的価値や、観光的価値、自然と人々との共生の概念が織り成す価値を網羅していて、耐震的免構造で木造軸組み工法の中の伝統工法によって作られた職人技が個々の柱1本1本に表れている。

と感動するわけです。

 

自分が考える古民家の定義はこうです。

伝統工法または在来工法によってつくられた築50年以上の家。

 

イメージ画

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上記は、神奈川県川崎市の日本民家園の画像。

我ながらにいい写真。

 

今後も、旅をしながら、この定義に従って、魅力的な古民家を紹介していきます。

乞うご期待あれ!

 

2017.1.3