素朴な獅子の昔の姿とは?秋田県五城目町の獅子頭の謎について

先日、秋田県五城目町神明社で、3つの獅子頭を見せていただいた。総じて、五城目の獅子舞にはなぜ耳がないのか?という疑問が湧いてきた。僕の推測としては、耳が取られたか、耳取り合戦を避けるために獅子の耳を取り付けなかったかの2択だと思う。さて、真実はどうであろうか?

1つ目の獅子は神明社の拝殿に保管されていた。黒い顔をして金色の目をしている。角がなく、丸いものが取り付けられていた。これはネパールの獅子の頭に乗っている宝珠によく似ているような気がする。氏子の家を希望者のところのみ5月に回る風習があり、地域の家々をすべて門付けして回るという風習はない。また、5月の春祭りの神輿の行道という形で、獅子を持って歩く風習はあるようだ。

また、残り2つの獅子は宮司さんの家に代々伝わっているものを持ってきていただいた。色が塗られていないか、禿げたか定かではないが、木がむき出しの素朴で素晴らしい形状であった。そのうち1つは、目の周りしか残っておらず、かろうじて原型が見て取れる状態である。舞に使ったものか、祠の御神体か、何に使われたものかは全くわからなかった。