【石川県加賀市】1期生 いなむーから見たPLUS KAGA(4期・冬)3日目

こんにちは、今日はちゃんと靴下を履いたいなむーです。

 

今日は、お試しプロジェクトデーということで、大学生がプロジェクトの実現に向けて小さな一歩を踏み出す日。それぞれの学生が何を考え、実際に何をやったのかをお届けする。

 

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ザキヤマダは夜な夜な作業していた。ヤギミルク石鹸の型を作るべく、職人のように細かい作業を淡々と行う。

 

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翌日、搾乳のために、小塩辻の宇谷さんの牧場に来た。大ちゃん、運転ありがとう。

 

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ヤギにえさやりをした。尿がかかって前髪が黄色くなっているヤギがいた。臭い方がモテるそうだ。人間でいう金髪みたいな感じなのだろうか。芸能人を見かけたかのように、ザキヤマダは写真と動画を夢中で撮りまくる。

 

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それから、ヤギの餌について説明を受ける。この餌あげながら、ヤギの気をそらして搾乳を行うらしい。

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搾乳のアイテム登場!ザキヤマダのほっぺたを乳と見立てて、搾乳のイメージをする。

 

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一匹確保!ロープで後ろ足を巻きつけて、搾乳の体勢を作る。すんなり縛られることを受け入れるヤギもいれば、受け入れないヤギもいる。ザキヤマダは「ごめんよ」と言って、餌で釣りながら、それを見守る。動物から人は恩恵をたくさん受けていて、それを享受するためには、動物にも人にも大変な苦労がある。搾乳したいのは、人間の勝手なわがままだけど、それを言っていたら飢えて死ぬし、生活を保つことができない。宇谷さんは、動物と人との付き合いかたについて、僕らに行動を持って教えてくれているのだ。

 

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搾乳を始めたが、ヤギのミルクを摂るということがないので、かなり苦戦する。ヤギもミルクを出し慣れていない。一滴滑り出した雀の涙のようなミルクに歓声が上がる。

 

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なかなか出てこないので、直接カップに搾乳を試みる。ザキヤマダも乳搾りに挑戦。やはり、想像以上に難しい。もはや乳を吸引するしかないのではないか。でも、それだと、毛が絡まって、痛いのではないか。そんなやりとりが繰り広げられる。

 

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宇谷さんの奥さんも搾乳を手伝ってくれる。宇谷さん一家にとってヤギは、子供に近い感覚なのかもしれない。ザキヤマダもヤギを支えながら頑張る。

 

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小ヤギが乳を加えるように指をしゃぶってきた。甘えん坊だ。

 

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1時間以上格闘を続け、なんとか40mlを確保。宇谷さんもザキヤマダも一安心である。ヤギは乳を出すのに想像以上に根気が必要だし、餌をたくさん食べなきゃならなかった。それでも、人間のために乳を出してくれたヤギには、本当に感謝である。さて、午後は実際に搾乳したミルクを使って、石鹸を作るようだ。どのようなものができるのか楽しみである。

 

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お昼は、尼御前サービスエリアで、宇谷さんにチャンピオンカレーをご馳走になる。ねっとりしていて美味しかった。

 

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午後は、橋立で街を構成する重要な要素、「笏谷石(しゃくだにいし)」をはじめとした地域資源に着目して、街歩きを行なっているうっちーの様子を見にいく。

 

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うっちーは、もう既に笏谷石にかなり詳しくなっており、「ここでは笏谷石が一部使われています」とか、「ここは昔は100%笏谷石が使われていたけど、今は全く使われていません」とか、街の人に解説をしていた。笏谷石は、福井県から運ばれた石で、昔は多く使われていたが、現在はあまり使われていない。福井の採掘現場が平成10年に閉山してしまったようで、崩落の危険が高まったのと、収支が合わなかったのが要因らしい。消えゆく知られざる資源に着目して、そこから街を捉え直し、プロジェクトを考える、というのがうっちーの試みである。

 

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街歩きをしていると様々な発見がある。これは、かなり古い蜂の巣だろうか...。

 

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苔むした美しい階段と、屋敷跡。

 

 

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今では空き家になってしまっているが、維持にはかなりお金がかかっている伝統建築の古民家などを見学。宿泊など活用方法を考えていかないと、お金は出ていくばかりだ。しかし、住民は観光客が来るのに反対で、静かに生活をしていたいという人もいる。街のアイデンティティを保っていくために、伝統建築の維持を行なっているという見方もできるかもしれない。

 

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橋立の古民家は本当に美しい。

 

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途中、「CULLET」というおしゃれな雑貨屋さんがあり、秋友さんというガラス職人の方が営んでいるとのこと。知られざる隠れ家のような場所だと感じた。橋立はそのような所が本当にたくさんある。

 

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最後に同行してくれた杉原さんの庭にある梅の木を見学。「母が持っているのですが、危なくてなかなか人に見せられないし...」とのことだったが、これはものすごいものを見せてもらった。広大な敷地一面に広がる梅の海!「こんな場所、橋立にあったのか」とびっくりした。

 

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健気に、身をよじり、太陽に照らされ、控えめにも宝石のように輝く梅の花に、橋立の奥深さと魅力を重ね合わせた。

 

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この敷地には、イノシシが穴を掘った場所が見られた。花ならぬ鼻の形が掘られていたことから、イノシシに間違いないとのこと。他にも、突然キジが飛び出してきたし、ここは動物の宝庫でもある。梅の生育に関わるため、人間には望まないことかもしれないが、動物もこの場所を気に入っているようである。

 

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最後に、杉原さんと記念写真をパシャり。うっちーも「この場所を活用して、何かやりたくなりました!」と言っていた。現在、2期生のハルくんとも協力して今後の企画を考えているようで、PLUS KAGAのメンバー同士の連携もこれからどんどん進んでいったら面白い。街歩きを経て、橋立でこれからどんなプロジェクトを作るのか、とても楽しみだ。

 

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今期のPLUS KAGA が始まる前から、1週間宿泊先としてお世話になっていた堂下さんとも、ここでしばしのお別れ。堂下さん、ありがとうございました!

 

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うっちーとドライバーのしゅうぞうともに、プラスカガの拠点である大聖寺の町家に戻ってきたのが、16時ごろ。あまねが、子供たちと遠隔で電気をつけたり消したりする実験をしていた。IOTを使って、地域の課題を解決していくプロジェクトを構想中だ。なるほど、これがあればわざわざ立ち上がって、電気を消しにいく必要がない。

 

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それどころか、東京にいても大聖寺の町家の電気を消すことができるらしい。インターネットさえあれば、実現可能なのだとか。まるで、マジシャンのようだ。電気がいきなり消えたら、電球の不具合や幽霊を疑うまでもなく、マジシャン「あまね」を思い浮かべるに違いない。

 

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その頃、台所では、続々とベトナム人インドネシア人をはじめとした、大聖寺のアリス学園の生徒たちが料理を作っていた。今夜は、地域の外国人を集めた交流会、

ないきによる「ないきっちん」の本番である。

 

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おにぎり、とても美味しそうだ。徐々に、食卓にエスニックな料理が並んでいく。

 

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OBOGのなおきも、手伝ってくれている。このように、4期生だけでなく、1期と運営をしたつばさ、2期のしゅうぞう、3期生の大ちゃんとなおきといった今まで大活躍したPLUS KAGAメンバーが今回集まっているのだ。こうして、定期的に懐かしいメンバーが集まれるのは嬉しい。

 

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18:00過ぎに、ないきの自己紹介から、「ないきっちん」はスタート!PLUS KAGAメンバーや運営、OBOGを除いても、約25人ほど人が集まってかなり賑やかに始まった。

 

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様々な国籍の人が混じり合い、話が弾んでいく。言葉を教えあったり、食べ物の違いを話ししたり、とても楽しい会になった。

 

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たまたま、フォルクのももちゃんと、ポーランドのオラさん、ベトナムのタオさんが黄色+デニムだったので、写真を一緒に撮った。「黄色といえば?」と僕が聞くと、「バナナ!」ということになり、3人でバナナポーズをしてくれた。こういう些細なことで、交流が進んでいくのが嬉しい。

 

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カメラを向けると、皆積極的に微笑んでくれた。

 

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最後に、今後やりたいことについて考え、instagramやLINEを交換して終了!集合写真では、ないきのNIKEポーズをした。お試しイベントにも関わらず、これだけの人が集まり、大盛況に終わったないきのプロジェクト。instagramのアカウントも作ったようで、これからも企画を行なっていくそうで楽しみだ。

 

今日は取材できなかったが、他の4期生であるアビーは「加賀市民に対するアンケート調査」、あおいは「大聖寺での住拓をテーマにしたお散歩」を行なったようだ。PLUS KAGAのfacebookなどをぜひ参考にしていただきたい。

 

今期のPLUS KAGAもあと2日。明日は、最終の公開プレゼンに向けた準備の日だ。加賀市に向けて、4期生は何を提案するのどうか。明日も引き続き、その進捗をお伝えしていく。