【12〜13日目】四国の古民家・空き家活用をたくさん知ることができた!

こんにちは、朝はおこめ派のイナムラです。

四国のまちづくりについて、ここ3日で知れたことを共有します。

 

<5/5(土)~ 香川県高松市

高松は、優しい雰囲気の人が多い。

カップルの会話を聞いていると、高松弁が聞こえてきてほっこりした。

高松の地域コミュニティを考える上で、「帰省」の存在は、ものすごく重要な意味を持つ気がする。

とくにGWの夜の高松は、路上にたくさんの人だかりができ、同級生や友人とのしばしの再会を楽しむ。

その盛り上がりといえば半端ない。

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 思わず、動画を撮ったら、2人のBOYが乗ってきた。笑


【世界一周8日目】高松の帰省による盛り上がりっぷりはすごい。

こういうコミュニティを作ってみたいと純粋に思った。

 

<5/7(月)  高知県高知市

高知は、空き家率が全国上位レベルで高い県だ。

それもあってか、高知県庁はとても空き家対策に関して力を入れているということで、ヒアリングしてきた。

高知市以外の33市町村では、空き家のマッチング制度がある。

中心の高知市は、不動産仲介の会社が仲介できているので、行政は手を入れない。

しかし、それ以外の市町村は10年間借り上げで、改修もして、使い手を募集するというからびっくりした。

そこまで思い切りの良いことができるのか、、と。

基本移住関連の人に空き家提供をしているようだ。

企業関連は不動産屋を通じて活用物件を決めてほしいとのこと。

住居だと家は支出にしかならないが、企業活動であれば努力することで売上が上がる。

だから、移住者の人にしか行政経由の安い空き家提供はしないようである。

とても割り切っていて、潔い感じがした。

 

<5/9(水) 香川県宇多津町>

宇多津では、古い寺社や古民家によるまちづくりがさかんだ。

とりわけ関心のあった「古街の家」について、アポなしの突撃見学をさせてもらった。

 

www.co-machi-no-ie.jp

 

 

 

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ここは、地域の方を巻き込みながら、2棟の宿泊施設を運営している。

基本掃除はスタッフがやらずに、シルバー人材センターに頼んでいるようだ。

アルバイトでも、地域の方が関わる仕組みができるのは良い。

 

こちらが純日本建築の「臨水(りんすい)」である。

その奥に、少し見えるのが洋館の「背山(せざん)」である。

とても周辺環境は落ち着いており、寺社の街なので古い建築が多いが、こういう新しい建物もひっそりと溶け込んでいる感じは良かった。

事務所から2棟とも1分以内で、コンパクトなのは動きやすい。

 

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 建物の中は、一棟貸しとはいえ、とても広い。

複数人で借りるのが、良いだろう。

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ここは、徳島の祖谷で見てきた古民家と違って、景色で勝負するよりも、庭で世界観を作りに行っている印象を受ける。

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風呂からも、庭を眺められる。

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宇多津の古民家は、総じて人工的な要素も強いが、庭を含めて建物の魅力によって人を呼ぶ作り込みをしていると感じた。何もしなくても人が来る観光地とも違うところに人を呼ぶには、やはりきちんと初期投資して、しっかりした世界観を作る必要があると感じた。


 

 

<5/9(水) 香川県丸亀市

丸亀は、リノベーションによるまちづくりについて学んできた。

行政と現場で見方が異なるようだ。

行政的には、丸亀は地方再生モデル都市32都市の1つとして選定されている。

その中でも、中心の商店街活性化の意味で、空き店舗・空きオフィス改修補助金の存在は大きい。家守のような仲介会社が行政からの依頼で、改装に対するケア含めて不動産オーナーと活用事業者を繋ぐ。リノベーションスクール以来、3年経ち様々な空き店舗が活用されてきた実績がある。

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※地方再生モデル都市の取り組み

http://www.mlit.go.jp/common/001228961.pdf

※空き家改修補助金は75万円または1/2相当額の低い方

https://www.city.marugame.lg.jp/itwinfo/i26430/file/28hp.pdf

※リノベーションスクール@丸亀

re-re-re-renovation.jp

 

 

実際の現場では、カバーしきれていない様々な問題もあることに気づく。

今回は、補助金を使ってリノベーションを行い開店したお店1軒、補助金をもらえなかったお店1軒にヒアリングに行ってきた。

①賃料と需要の問題

丸亀の不動産オーナーは、過去の賑わいあった頃の商店街の雰囲気を覚えている。

だから、家賃を20万とかなり高く設定する物件も多いが、店を開いても人が来ないのが現状だ。物件を借りた人は赤字になるケースも多いので、そこだけで食べていけるところはほとんどない。商店街はしっかりしているし、リノベーションも綺麗な物件もあるし、道路の道幅が広くて歩きやすいが、人がいないのだ。ハードがあっても、ソフトが付いて来ていないのが、丸亀の中心部の実態だろう。

 

②移住者への参入障壁の問題

地元の不動産屋との繋がりがある事業者が、空き家改修補助金と物件をがっちり掴んでいる傾向がある。逆に、補助金をもらえなかったお店にヒアリングをしたが、移住者だったのでパイプがなくて補助金は断られたという。これは、広く地方に見られる傾向だと思うが、よそ者は受け入れてもらいづらい。そして、補助金をゲットした事業者はとくに補助金についての事実を知らず、地域の不動産オーナーだけが詳しい情報と行政とのパイプを持っているのが現状だ。実際に補助金を使ってリノベーションを行い、開業した事業者にヒアリングに行ったが、詳細な情報は聞くことはできなかった。

 

丸亀は場所と回遊しやすい道は揃っているし、リノベーションスクールなど様々な動きがあるので、これから再生して行くかもしれない。人の動きがどうできるのか。これからも、情報をとり続けたい。

 

 

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四国のうまいもん

 

鶴丸カレーうどん

(高松のうどんといったらここ)

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ちきり庵の家庭料理

(知る人ぞ知る高松の名店)

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世界一周の概要はこちら。

camp-fire.jp