稲村行真 Yukimasa Inamura ブログ「旅してみんか」

「伝統文化の魅力」を広めています。日本の伝統的な木造建築の古民家とその街並み、山奥の少数民族の村、過疎地どこでもフットワーク軽く旅をしております。

ヒラヤマちべっと管理人卒業のお知らせ。

この度、急遽2018年4月末で、ヒラヤマちべっとの管理人を卒業することとなりました。

 

このことについて、しっかりと少しずつ皆さんにお伝えしていきたいと思います。

突然のことで、驚かれた方もいるとは思いますが、最後まで読んでいただけたら嬉しいです。

 

今までの僕は目の前のことに必死でした。

まずは、アルバイトを30個やめた大学生時代。

就職して組織の中で働くことに疑問を覚え、独立をすることに決めました。

(辞めすぎ。笑)

 

大学を卒業した2017年の4月。

ご縁あって、東京都日野市築150年の古民家「ヒラヤマちべっと」の立ち上げに関わり、管理人になりました。

古民家の開放的な空間を生かして、コミュニティの選択と居場所に悩んだ経験がある僕でも気軽に来れる場所を作りたいと考えました。

そこで、寛容で多様で刺激的な極めてオープンな特徴を持った、地域の人々が集うコミュニティを作りました。シェアハウス、イベントスペースなどの活動を通して、地域の核となるような場所を目指してきました。交流ある暮らしの場の実現によって、この場に365日交流が生まれ、地域にこういうのあったらいいな!という声が実現できる場所にしたいと考えました。

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地域の方、友人に見守られ、本当に本当に楽しい日々を過ごさせていただきました。

日野市という街が大好きになりました。

自分にとって、居場所と感じられる場所を持てたことは本当に嬉しかったです。

 

 

 

ある時は、新卒の社員が平均的にもらうくらいの収益が出ていたので、経済的にもこれはいけるんじゃないか!と思っていました。

第2、第3のヒラヤマちべっとを作ることまで考えていました。

 

でも、今年の3月になって考えは変わりました。

やはり、経営を安定させるというのはとても難しいことです。

貯金残高は1万円をきり、そろそろやばいなと思い始めました。

 

 

今回は、2回目の起業でしたが、世の中甘くはありません。(貯金が1万円をきってからどう這い上がろうかとむしろワクワク感が勝っていましたが。。笑)

※1回目は大学3年時の途上国の商品を日本で販売する事業。

合同会社wip-tyを設立して、途上国の商品をイベントやネットショップで販売したことがありました。

 

 

ここで、主な収益源について整理してみます。

 

①イベントスペースの場所代(参加費の半分または2000円/H)

お試しのイベントなどの場合、当日徴収した参加費の半額をもらう成功報酬型で行いました。これには、場所をレンタルするだけでなく、イベント企画サポート、広報集客サポート、当日の運営補助などのサポート込みで行なっていました。一品一灯の会、寺子屋子ども食堂、子どもの遊び場、映画上映会など主に地域の方がやりたい!こういうのあったら面白そう!という声に応えていくイメージです。定期的に開催されるものと、単発的に開催されるものがあります。

その他の収益性がある、もしくは、集客力があるイベントは2000円/Hで受け入れました。キッチンやゴミ捨てにオプション料金が加算される方式です。こちらは外部の集客サイトに頼りました。主に写真・映画・ビデオ撮影などの利用が多かったです。

②シェアハウスの家賃(35000円×3室)

基本的には、地域の方が企画するイベントに興味がある、もしくは、自分がイベントを企画したいという方に住んでいただきました。部屋が空いていた時は、イベントからの流れで宿泊客の受け入れや、荷物置き場、写真撮影などに使っていただきました。

 

その他、畑の貸し出し、お土産販売、駐車場の貸し出し、週末のみ使えるサロンとしての場所貸し、など色々な事業を試してみました。基本的には、場所や地域資源から逆算して様々な試しうるものをやったという感じです。

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以上のことからわかるように、何でもかんでもやるごちゃ混ぜさは、一見カオスでクリエイティブな空間を生み出しました。例えば、シェアハウスで地域の方が集うイベントが行われ、しかも外国人観光客が泊まりに来ているという感じです。予想外の交流ができるという刺激を生みました。この手の場づくりは、発展性や成長性ではなく、なんか来てよかったねというゆるゆる楽しい環境を地域的に生み出す文脈では役に立ちました。そして、人の出入りが多いので、特定の人が集うわけではなく、いわゆる飽きないコミュニティにはできたと思います。一方で、間口が広いので価値観が合わない人同士の関係をどう調整するのか、日常の中の必要不可欠な場という位置付けをどう作るのかという点が大きな課題としてありました。

 

資金が枯渇した要因としては、安定した収入源の問題です。シェアハウスは、3室埋まれば当然定期的な収入になりますが、1室も埋まらないことも当然あります。また、イベントも多い月があれば少ない月もあります。完全に広く浅い集客で、どこまで押し通せるかといういっぱいいっぱいの状況でした。大規模な初期投資が最初にできれば、環境整備に力を入れられて押し通すという発想にもしかしたらならなかったかもしれませんが。

 

 

僕は資金が枯渇した時点で2つの選択肢がありました。

資金調達をするか、事業を止めるかの2択です。

ビジネスモデルの性質上、ソーシャル色が強く年輪のように小さく仕掛けるようなモデルです。投資家や金融機関が好んで投資するような急成長するビジネスモデルではありません。資金調達は必然的に公の補助金助成金か、寄付か、クラウドファンディングとかそのあたりです。

 

このような資金調達方法は、今回に関してはあまり適しているとは思えませんでした。寄付とか、助成金とか、途切れたら終わりのもので、ランニングの資金を補うということをしたくはなかったのです。

しかも、事業内容に制約が生じてしまうため、望むところではありませんでした。やはり個人的には自由と創造という2つの価値観がとても強いのと、地域にとってもその方がより良い場づくりができると感じるようになりました。

 

それに加えて、様々な課題感から、もう一度やりたいことを整理し直したいという気持ちも強くなりました。

ありきたりなものの組み合わせでは、自由な発想は生まれません。

自分の頭が「仕組み化」を追い求めて、柔軟な発想が出てこないことに危機感を覚えました。感性を抑圧して、情報を探す日々が続きました。

本当にやりたいことを見つめ直すためにも、白紙に戻したいと考えました。

 

そこで、管理人を4月末で卒業することにしました。

現在5月以降の活用については、すみつなぎや大家さん含め、調整中でどうなるか未定です。

 

 

そして、僕は今後どうするのかということについて。

世界の圧倒的に面白いコミュニティを見て回り、暮らし、体感する旅に出ようと考えました。

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転機は、昨年の11月19日に石川県金沢市のシェア金沢という社会福祉法人が運営する地域コミュニティを訪れた時のことです。

Share金沢[シェア金沢]

ある社長さんと飲みに行ったのですが、頭でごちゃごちゃ考え過ぎていて、仕組み化に走り過ぎているとアドバイスいただきました。

「本当に面白いものが作りたいんだったら、今の若いうちに世界中を旅してこい!」

と言われたのです。

自分探しの旅は何も得られそうだなと以前から思っており、内心納得しませんでした。

 

 

しかし、先日3月10日に同じ方ともう一度お会いしたのですが、

「まーだ、旅に出てなかったんか!早く行ってこい!」

と言われました。

昨年の11月に言われたことと全く同じことを言われたので、

さすがに、色々質問して深く考えました。

人生長いスパンで考えてみたときに、今のうちに圧倒的な感動体験とか、自分のやりたいことについて見つめ直さないと後々苦労するということがなんとなく見えてきました。

とにかく意味わかんないくらい面白くて楽しいものが創りたいのです!

でも、今のまま進めば、どうしたら赤字にならなくてうまく仕組み化できるかとか、どれとどれをうまく組み合わせればうまくいくかとか、そういう情報的なものに埋れ過ぎていて、予定調和以外の何物でもありません。

 

このような経緯から、僕は今年の5月から旅に出ることにしました

まずは、日本各地に数週間滞在してから、中国に渡ります。

雲南省のとある民族のコミュニティにとても関心があり、まずはそこを目指します。

圧倒的に感動するものと出会い、本当に大事なものと向き合う時間をつくります。旅の間は、SNSを更新せず、外部との接触を最小限にするつもりです。

 

いつに帰って来るかわかりません。

本当に大事なものにぶち当たり、今こそ帰国の時だというときに帰国するつもりです。

旅から帰ってきたら、僕が管理人をやったヒラヤマちべっとという思い入れの深い地で、報告会を開かせてください。

(要相談ですが)

どんなものを見て聞いて感じたかをみなさんとシェアして、持続可能なコミュニティについてみなさんと考えていきたいです!

 

これからのヒラヤマちべっとに期待してくださっていた皆さん申し訳ありません。

古民家の管理人になるきっかけを与えてくれたすみつなぎの皆さん。

日野市都市計画課の皆さん。

日野市地域協働課の皆さん。

一品一頭でコラボしてくれた方々や多摩ブランド国際推進委員会の皆さん。

寺子屋の皆さん。

子ども食堂を開いてくれたc-plantの皆さん。

子どもの遊び場の皆さん。

シェアハウスの住人の皆さん。

地域の方々。

未熟な管理人の僕を支えてくださり、本当にありがとうございました。

これからも、平山という地域や日野市にはなんらかの形で関われたら嬉しいです。

少し僕に考える時間をいただけたら幸いです。

 

 

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築150年の古民家「ヒラヤマちべっと」
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