稲村行真の旅してみんか

旅をしながら建築とデザインを探求しています。

金沢市の空き家活用とコミュニティ作りについて考えてみた。

石川県金沢市の市役所に行ってきた。

自分の活動ともかなり近い、空き家に対する補助制度、コミュニティづくりに関する補助制度について知りたいと思った。

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空き家補助は売買が中心のようだ。

扱っているのは、住宅政策課。

そこに不動産屋が仲介でかんでいるらしい。不動産屋とは別に、不動産流通にのらない空き家を扱う自治体もあるので、こういうタイプの行政サポートもあると知る。

 

中心市街地に一軒家が多く、マンションが少ない土地だけに、空き家事情も特殊。ほっとくと荒れてしまうので、とにかく住んでくれる人が欲しいようで、あまりコミュニティづくりの場としての空き家活用という発想には結びつかないようだ。

 

水道局の調べによると、3割の物件のライフラインが1年以上止まっているとのことで、賑わっているように見える金沢市の中心部も課題は山積みなのだと実感。意外と高齢化も顕著で、どう若者を入れるかという所に知恵を絞っている。「学生の街金沢」と打ち出しているのもなんとなくわかるような気がした。

 

そして、コミュニティづくりについて。

こちらも、学生の活動はスポットライトが当たるが、他の市民活動は市役所 も把握していない模様(そういう活動がないのか、スポットが当たりにくいのか)。

東京都日野市など、市民活動が盛んなところは、地域活動、例えば子供の居場所づくり、高齢者の居場所づくりに関する活動に助成をしたり、サポートしたりしていくが、基本的にそういう制度はないようだ。そのかわり、集合住宅の集会にお金を出しているというから、とにかく住んでくれる人を増やしたいという部分がクローズアップされてくる。

金沢中心市街地の図。

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それから、午後は、郊外の過疎地域と呼ばれる金沢市内の集落を見学した。

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金沢市内の郊外の過疎地域は、空き家問題というよりも空き室問題に困っていた。

 

いつもお世話になっている、袋板屋町の宮村さんとお話しした。

袋板屋町は、市街化調整区域で、新築を建てることができない。

それに加え、大家族の世帯が多く、高齢化が進むにつれて、町の活気は少なくなるけれども、空き家も全然増えない。袋板屋町の空き家はたった1軒しかないようだ。

若者が住みたいと思ってもなかなか受け皿がない。周りに大学が多く、金沢中心市街地までも車で30分ほどとそこまでアクセスが悪いわけでもない土地で、もったいない。

また、袋板屋町の特色として、大家族ゆえに空き室はよくできるという。ただ、その部屋を若者に貸すというのは心理的にもハードルが高く、現状厳しいようだ。

 

これから空くであろう数少ない空き家や、現状1件空いている空き家を活用して、大学に通う若者が住めるシェアハウスを作りたいという話があり、今後もそのプロジェクトに関わっていきたい。

また、このように袋板屋町は東京や金沢の大学生が集い、バーベキューイベントや音楽祭なども開催している。今後も様々なプロジェクトが生まれ、活気が出て来るに違いない。

(袋板屋HP→https://www.fukuroitaya.jp)

 

一見すると都市部に空き家は少なく、周辺部に空き家が多いと思われがちだが、金沢市のようにそれが逆転している地域もあり、事情は様々で複雑だ。これからも金沢市の空き家活用とその地域に必要なコミュニティづくりに関わって、地域に貢献していきたい。